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ドラギ総裁、3月行動の舞台整える-世界的リスク高進の中

更新日時
  • 中国主導の景気減速がECBのインフレ押し上げ措置の効果を抑制
  • 政策手段に制限なし、姿勢修正準備なければ信頼揺らぐ-ドラギ総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は21日、ここ1年間で3回目となる金融緩和拡大の舞台を整えた。中国経済減速と市場ボラティリティがユーロ圏の景気回復を脅かしている。

  ドラギ総裁は金利据え置き決定後の記者会見で、3月の次回政策委員会で政策を再検討するとし、ECBの責務の範囲内で採用する政策手段に「制限はない」と言明した。

  ECBは主要政策金利を0.05%で維持、中銀預金金利と限界貸出金利もマイナス0.3%とプラス0.3%でそれぞれ据え置いた。総裁は「状況の変化に応じて政策手段を調整する」とし、「金融政策姿勢を修正する準備がなければ、ECBへの信頼が揺らぐことになる」と語った。

  前例のない量的緩和(QE)の計画を発表してから1年、また先月にはQE延長と預金金利のマイナス幅拡大を決めたが、ユーロ圏のインフレ率は依然ゼロに近い。中国の景気悪化と世界的な市場の混乱、原油急落という逆風の中でなお、ドラギ総裁は必要ならば取れる措置があると強調した。

  ベレンベルク銀行のチーフエコノミスト,ホルガー・シュミーディング氏は、総裁の発言は「確約ではないが行動を強く示唆する。3月に行動しない選択肢もあるが、その場合は事態が悪化していないということを説明しなければならないだろう」との見方を示した。

  低金利環境を長期的に維持する意向を強く打ち出すため、ドラギ総裁はこの日の会見を「(金利は)長期にわたり現行かそれを下回る水準にとどまる」との宣言で開始した。この日の政策委員会で当局者らは「特定の政策手段について話し合うことを望まなかった」とも述べ、専門の各委員会に選択肢の検討を指示したと明らかにした。

  政策当局にとって最大の懸念はエネルギー価格下落と国際金融市場の混乱がユーロ圏のインフレ期待の重しとなることだ。総裁によると、ユーロ圏のインフレ期待はECBが参照するあらゆる指標で低下した。総裁は「商品安が実際に2次的な影響を及ぼす可能性を深刻に捉えなければならず、これに対して間違いなく対処する意向だ」とし、「これについて強く警戒しなければならない」と語った。

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  今後の政策の手がかりとしては、ECBが22日に公表する四半期に一度の景気についての専門家予測調査が注目される。ECBはまた、スタッフによる景気見通しを3月の政策決定後に発表する。

原題:Draghi Readies for ECB Action in March as Global Risks Escalate(抜粋)

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