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1月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが小幅安、ドラギ発言で下落後に下げ渋り

21日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで小幅安。ユ ーロは欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の次回政策委員会で 政策を再検討する意向を示したことから下落したものの、その後に下げ 渋る展開となった。追加緩和の見通しが強まったにもかかわらず、ユー ロには明確な方向感が出なかった。

リスク資産の上昇に伴い、ユーロはカナダや南アフリカ、オースト ラリアなど資源輸出国の通貨に対しては軟調にとどまった。

プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ投資ストラテジスト、 ロバート・ティップ氏は「リスク資産の上昇は幾らか勢いを失った」と 指摘。ユーロの下げ渋りはS&P500種株価指数の伸び悩みと一致して いると述べた。

ドラギ総裁はユーロについて「政策目標ではない」との見解をあら ためて表明したが、ECBは実効レートを認識していると述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.2%安 の1ユーロ=1.0874ドル。一時は1%下落する場面もあった。ユーロは カナダ・ドルと南ア・ランド、豪ドルに対して1%を超える下げとなっ た。年初来ではユーロは対ドルで0.2%高。

ECBが昨年12月に実施した追加の景気刺激策が予想を下回り、投 資家の失望を誘っていた。ここ数週間はヘッジファンドなど大口投機家 がユーロの売り越しを減らしている。

ドラギ総裁はこの日、ECBの責務の範囲内で採用する政策手段に 「制限はない」と言明した。

パイオニア・インベストメントの通貨戦略ディレクター、パレシ ュ・ウパダヤ氏(ボストン在勤)は「市場はドラギ総裁のハト派姿勢に 幾らか驚かされた。ユーロに対してかなり中立に近い市場の持ち高も考 えれば、早急で大幅な売りというこの日の反応は意外ではない」と語っ た。

原題:Euro Fluctuates as Traders Weigh Draghi’s Expanded Easing Hint(抜粋)

◎米国株:上昇、エネルギー中心に買い-欧州で追加刺激策観測

21日の米国株は上昇。S&P 500種株価指数は前日の1年9カ月ぶ り安値から上げた。エネルギー株が高い。欧州中央銀行(ECB)はこ の日、追加刺激策の可能性を示唆した。

石油のシェブロンは2.6%高。ホーム・デポも高い。この日はエネ ルギー株のほかにも選択的消費株が上げをけん引した。ベライゾン・コ ミュニケーションズは3.3%高。同社の利益は市場予想を上回った。一 方、S&P500種に採用されている銀行株は下落。バンク・オブ・アメ リカ(BOA)は2.4%安。鉄道のユニオン・パシフィックも下げた。 同社の利益が市場予想に及ばなかった。

S&P 500種株価指数は0.5%高の1868.99。ダウ工業株30種平均 は115.94ドル(0.7%)上げて15882.68ドル。ナスダック総合指数はほ ぼ変わらず。

ベル・エア・インベストメント・アドバイザーズのグローバルエク イティ調査バイスプレジデント、アーロン・ジェット氏は「反発して良 かった。株が売られ過ぎている中で買い手がまだいることがわかり安心 した」と述べ、「市場参加者は神経質になっている。原油市場は特にそ うだ。下押し圧力が強いことから今の段階で自信を持ってロングポジシ ョンを立てるのは厳しいだろう。当社は顧客と非常に率直に話してい る。投資家はかなりナーバスになっている」と続けた。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は21日、金利据え置き決定後 の記者会見で下振れリスクは再び高まったとし、ユーロ圏の回復への脅 威の拡大に対応して3月にも金融緩和を強化することが必要かもしれな いとの認識を示した。

来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控えて、投資家は経 済統計に注目している。朝方発表された週間新規失業保険申請件数は前 週比で予想外に増加し、6カ月ぶりの高水準をつけた。

市場関係者の間では1月のFOMC会合で利上げされるとの見方は 弱く、3月の会合でもその見方は後退しつつある。昨年末時点で3月の 利上げの確率は50%が織り込まれていたが、今では20%まで低下してい る。

企業決算も注目されている。22日にはゼネラル・エレクトリック (GE)が決算発表を予定している。アナリストの間ではS&P500種 採用企業の10-12月(第4四半期)決算は7%減益と3.1%の減収が見 込まれている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は3.3 %下げて26.69。年初来では約47%上昇している。

S&P500種産業別10指数では7指数が上昇した。この日はヘルス ケア関連株や金融株が売られた。公益事業株はほぼ変わらず。

原題:U.S. Stocks Climb, Led by Energy Shares Amid Stimulus Prospects(抜粋)

◎米国債:下落、年内の利上げ不透明に-ソロス氏は利上げなしを予想

債券市場は、世界の景気見通しが不透明になる中で米金融当局が年 内に果たして一度でも利上げができるのか疑問を抱き始めている。

インフレ期待がここ数年で最も低い水準に落ち込み株価も世界的に 大きく下げる中、トレーダーらは向こう1年間の米利上げ回数の予想を 政策当局者らが前月示唆した回数の半分となる2回から、1回程度へと 減らしている。

著名投資家で資産家のジョージ・ソロス氏はブルームバーグテレビ ジョンのインタビューで、米当局が追加利上げを実施すれば自分は「非 常に驚くだろう」とし、国債への強気姿勢を示した。また中国経済の減 速が世界的なデフレの一因になると述べた。米金融当局が注目するイン フレ指標は2012年以降、2%を下回る状態が続いている。

先物市場の動向を見ると、投資家らはフェデラルファンド(FF) 金利の実効レートが年末までに0.60%に上昇すると予想している。これ は、0.25ポイントの幅で誘導目標のレンジを引き上げるとの仮定に基づ いた場合に1回の利上げを示唆する水準である0.62%を下回る。ブルー ムバーグがまとめたデータによれば先物市場では、3月の連邦公開市場 委員会(FOMC)会合での利上げ確率を約20%として織り込んでい る。確率が50%を超えるのは9月会合以降だ。

SEIインベストメンツ(ペンシルベニア州オークス)で80億ドル 相当の資産運用に携わるショーン・シムコ氏は「当社の見方では、年内 にもう1回利上げがあれば良い方だ」とし、「データで景気動向がはっ きり示されるまで、金融当局は様子見を続けるだろう」と話した。

21日の米国債相場は下落。原油相場が大きく反発したことが手掛か り。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.03%。同年債(表面利率2.25%、2025 年11月償還)価格は14/32下げて101 30/32。10年債利回りは前 日、1.94%と10月2日以来の低水準に下げた。

投資家の間では、金融市場の混乱は世界的な景気減速を反映してい るとの懸念が広がっている。原油価格が急落する中、ジャンク債のデフ ォルトに対する投資家の懸念を示す指数は、年初としては09年以来で最 大の上げとなった。

シティグループの21日付のリポートによれば、同行の顧客は世界の 経済情勢が影響し、米金融当局が利上げできる回数は限定されると予想 している。シティの調査への回答者の4分の3余りは、今回の米国の利 上げサイクルで政策金利が1%を超えることはないと見込んでいる。一 方、金融当局の12月の予測では、16年に1.375%に上昇するとしてい る。

BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、アーロン・ コーリ氏は「世界経済は本当に混乱に向かっているのだろうか。それが 極めて大きな可能性としてあることは、30ドル未満に下落した原油価格 が示している」と述べた。

ただそれでも、リスク資産の大幅な値下がりは「市場が自らもたら している面が強い。ボラティリティがさらなるボラティリティを生むと いう状況だ」と指摘。「発表された経済データで現在の相場水準を支持 するものは何もない」と続けた。

16年に入り原油価格が20%超下げる中、インフレ期待を示す債券市 場の指数は09年以来の低水準付近で推移している。10年物のブレークイ ーブンレート(通常国債とインフレ連動債との利回り格差)はこの日 約1.33ポイント。

原題:Bond Traders Bet on Slowest Fed Yet as Soros Sees No More Hikes(抜粋)

◎NY金:反落、1週間ぶり大幅安-原油や株価の持ち直しで

21日のニューヨーク金先物相場は反落。1週間ぶりの大幅安となっ た。原油や米国株が上昇したことで、逃避先資産とされる金の需要が減 退した。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジス ト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「原油や株価が上 昇する中、リスク選好の動きになっている」と指摘。「金や銀のような 質への逃避先から資金が引き揚げられている」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日 比0.7%安の1オンス=1098.20ドルで終了した。

銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウ ムは上昇。プラチナはほぼ変わらず。

原題:Gold Futures Fall Most in a Week as Crude Oil, Equities Rebound(抜粋)

◎NY原油:反発、底入れを探る動き-在庫統計発表後に

21日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反発。在庫統計発表後に底入れを探る 動きとなった。前日は終値ベースで約12年ぶりの安値を付けていた。

米エネルギー情報局によると、前週分の原油在庫は398万バレル増 加した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の次回政策委員会 で政策を再検討する意向を示したことも買いを誘った。

トータス・キャピタル・アドバイザーズ(カンザス州リーウッド) のマネジングディレクター兼ポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル 氏は「原油は底を探っている。底入れしたかどうかは判断できないが、 多くの参加者が在庫統計後に試しているようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日 比1.18ドル(4.2%)高い1バレル=29.53ドルで終了。前日に最終取引 日を迎えた2月限は26.55ドルと、終値としては2003年5月以来の安値 を付けていた。

原題:Crude Oil Climbs From 12-Year Low as Investors Search for Bottom(抜粋)

◎欧州株:15カ月ぶり安値から反発-ドラギ総裁が3月の政策再考示唆

21日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は前日 に1年3カ月ぶりの安値を付けていた。欧州中央銀行(ECB)のドラ ギ総裁が3月会合での政策再検討を示唆したことが手掛かりとなった。

ユーロ安を背景に輸出株と資源銘柄が買われた。ドラギ総裁は会合 後の記者会見で、今年に入って下振れリスクが高まったと指摘し、責務 遂行のため必要なあらゆる措置を取ると表明した。

ストックス600指数は前日比1.9%高の328.51で終了。これは先月23 日以来の大幅上昇。一時2.5%高となる場面もあった。

SEBのクロスアセット戦略責任者、トマス・ティゲセン氏(コペ ンハーゲン在勤)は、「ドラギ総裁は3月会合での緩和拡大の公算が極 めて大きいことをかなり明確にした」とし、「市場ではハト派的な ECBを材料視しているものの、それだけではセンチメント改善にはま だ十分ではない。年内に4回の利上げはしないとの米当局の発表が伴う 必要がある。だが、少なくともやや楽観的になれる状況となった」と語 った。

業種別で年初来下落率が最も大きかった資源銘柄はこの日、7.1% 上昇。前日は12年ぶりの低い水準だった。自動車株も買われた。ドイツ のフォルクスワーゲン(VW)とフランスのルノーの上げが目立った。

個別銘柄では、イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ が43%急伸。前日までの4営業日で時価総額のほぼ半分を失っていた。 事情に詳しい関係者によると、不良債権の受け皿となるバッドバンク設 立をめぐり、イタリアと欧州委員会が今週末までに合意に至る見通しと なり、これによりモンテ・デイ・パスキがまず恩恵を受けるとみられて いる。

原題:European Stocks Advance Most in a Month After Draghi’s Comments(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-ドラギECB総裁が3月の政策再考を示唆

21日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。欧州中央 銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の次回会合での金融政策再考を示唆 したためだ。

ドラギ総裁の発言を受け、ドイツ10年債利回りは昨年10月以来の低 水準まで下げ、一部諸国の中期国債利回りは過去最低となった。このよ うな市場の反応は、昨年10月のECB会合直後の相場展開を想起させる ものだ。当時の総裁発言は、金融緩和拡大の確実な兆候と受け止められ た。

ECBはその後、12月3日の会合で預金金利の0.1ポイント引き下 げと量的緩和(QE)プログラムの6カ月延長を決定。しかし、期待を 膨らませていた市場はこれに失望し、ドイツ10年債利回りは2011年11月 以来の大幅上昇を記録した。

この日のドラギ総裁の発言を受け、投資家らは再び緩和策拡大の見 方を強めている。ブルームバーグがまとめたデータによれば、ユーロ圏 無担保翌日物平均金利 (EONIA)のフォワードレートが示す3月 の中銀預金金利0.1ポイント引き下げ確率は90%となっている。

キャンター・フィッツジェラルドの債券ストラテジスト、オーウェ ン・カラン氏(ダブリン在勤)は「原油価格と中国情勢が大きな懸念材 料として残ると想定すれば、ドラギ総裁が3月に新たな政策措置を講じ るとみる向きが大半となる」とし、「問題はドラギ総裁が示唆する内容 を実現できるかだ。12月の際には実際の措置への失望がかなりあった。 同じような失望が起きるリスクは非常に大きい」と語った。

ロンドン時間午後4時48分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年 債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の0.45%。一時は0.43%まで下げ、昨年10月28日以来の低水準を付け た。ドイツ5年債のほか、オーストリアとベルギー、フランス、フィン ランドの2年物国債の利回りが過去最低を記録した。

原題:Bond Investors Forget December Dismay as Draghi Put Rises Again(抜粋)

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