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1月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円、一時115円台と1年ぶり高値-世界市場混乱で逃避

20日のニューヨーク外国為替市場では円が反発。対ドルで1年ぶり の高水準となった。世界の株式・商品市場で売りが膨らんだため、逃避 先資産としての円需要が強まった。

原油相場の下げと中国の景気鈍化を受けて世界経済の成長見通しが 暗くなり、円は上昇。年初来では主要31通貨全てに対して2%を超える 上昇を遂げている。メキシコ・ペソは過去最安値を記録、ほかの資源輸 出国通貨も下げた。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)の為替調査・ 戦略担当ディレクター、カール・シャモッタ氏は金融市場全体の混乱と それを受けた為替相場の乱高下を受け、一部の企業は運営予算を見直 し、通貨ヘッジを調整していると指摘。「多くの財務担当者は自身の予 測が外れたため、振り出しに戻ってもっと現実的な水準に再設定するだ ろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.6%高の1 ドル=116円94銭。一時は2015年1月16日以来の高値となる115円98銭を 付けた。対ユーロでは0.8%高の1ユーロ=127円35銭。ユーロは対ドル でほぼ変わらずの1ユーロ=1.0890ドル。

スタンダードチャータードの米州経済調査部門の責任者、マイク・ モラン氏は「市場の根底にストレスがあるのは明らかで、世界株式市場 や中国の通貨政策、原油価格などに見られる不透明感によってそれは高 まっている」と述べた。

ニューヨーク原油先物相場が2003年以来の安値を付け、株価は世界 的に下落。国際通貨基金(IMF)は19日公表した最新の世界経済見通 し(WEO)で、今年の世界成長率予想を下方修正。資源国の見通しが 暗くなっていることを強調した。

クレディ・アグリコルの為替ストラテジスト、マニュエル・オリベ リ氏(ロンドン在勤)は「年明け以来、リスクセンチメントは著しく悪 化している。円は最も強い通貨の一つだ。当社はリスク回避の高まりを 主な理由に円の見通しを上方修正した」と述べた。

原題:Yen Reaches 1-Year High as Global Markets Rout Adds Haven Demand(抜粋)

◎米国株:下落、S&P500は14年4月以来の安値-景気の強さ疑問視

20日の米国株は急落。S&P500種株価指数は21カ月ぶり安値をつ けた。この日は世界的に株価が下落。世界経済の強さに疑問が強まっ た。

この日は売りが優勢だったが、終盤に入りヘルスケア関連株や小型 株を中心に買いが入った。ナスダック総合指数は上げに転じる場面もあ った。エネルギー株はこの日も軟調。IBMは利益見通しが市場予想を 下回ったことが嫌気され、下落した。

S&P500種株価指数は1.2%安の1859.33。終値としては2014年4 月以来の低水準。ダウ工業株30種平均は249.28ドル(1.6%)下げ て15766.74ドル。ナスダック総合指数は0.1%下げた。

BB&Tウェルス・マネジメント(アラバマ州バーミングハム)の シニアバイスプレジデント、ウォルター・ヘルウィグ氏は「株は売られ 過ぎたが、テーブルから落ちただけでは終わらなかった」と述べ、「最 後の1時間で見せた強さはポジティブだ。これは投資家が『売られ過ぎ なので手持ち資金を少し動かそう』という意思が働いたのだろう。上昇 局面で株に買いを入れ、それが失われていくのを見るよりも良かった」 と続けた。

株価は終盤に回復しつつあったものの、S&P500種産業別10指数 のうち6指数は1.3%超下落した。石油のエクソンモービル、シティグ ループ、バンク・オブ・アメリカ(BOA)はいずれも安い。

今年の世界株式市場は過去最悪のスタートとなったが、悪化はまだ 続いている。原油価格が崩れているほか、中国の減速もセンチメントに 影響している。この日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキ サス・インターミディエート(WTI)先物が1バレル当たり26ドル台 まで下げた。

年初から前日までに米国株の時価総額は約2兆2000億ドル消失し た。この間にS&P500種は9%下げた。

S&P500種の急落を受けて、テクニカル指標は売られ過ぎている 可能性を示唆した。同指数の相対力指数(RSI)は30に低下。同指数 が30を下回ると、下げの行き過ぎを示唆するとされる。

この日発表された経済統計で、12月の米消費者物価は前月から低下 した。特にエネルギーなどコモディティの低下が影響した。変動の激し い食品と燃料を除くコア指数は予想を下回った。また昨年12月の米住宅 着工件数は市場予想に反して減少した。

これまでに昨年第4四半期決算を発表した企業の大半で業績が市場 予想を上回っている。アナリストの間では7%減益と3.1%の減収が見 込まれている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は5.9 %上げて27.59。年初来では51%上昇している。

S&P500種産業別10指数では9指数が下げた。デボン・エナジー やコノコフィリップスが下落。またJPモルガン・チェースやシティグ ループなど金融株は特に売られた。

原題:U.S. Stocks Sink With Markets Around the World as Rout Deepens(抜粋)

◎米国債:大幅高、世界的な市場混乱で-利回りは3カ月ぶり低水準

20日の米国債相場は上昇、10年債利回りは昨年10月以来の低水準に 下げた。原油価格の急落で株式からインフレデリバティブに至るさまざ まな市場で懸念が強まり、国債の安全性を求める動きが広がった。

この日は商品相場や米国株が下げたほか、世界の株式の指標は弱気 相場入り目前となった。市場のインフレ期待を示す10年のブレークイー ブンレートが2009年以来の低水準なる中、トレーダーらは米金融当局の 年内の利上げのタイミングとペースについて予想を後退させた。

ブリーン・キャピタルのマクロ戦略責任者、ピーター・チア氏(ニ ューヨーク在勤)は「ドル上昇や商品値下がりをめぐる強い懸念が続い ているほか、リセッション(景気後退)についての現実的な懸念もあ る」とし、「これが相場を動かしている大きな要因だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下し1.98%。低下幅は1カ月余りで最大。一時1.94%ま で下げた。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)価格は21/32上 げて102 12/32。

FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏 は「潜在的な危険が多い状況で動き回ろうとしてはいけない。米国債を 保有して様子見を続ける必要がある」と指摘。「米経済には極めて低調 な分野があり、その場しのぎの対応が難しくなりつつある」と続けた。

米国債市場では長期債の利回りの下げ幅が短期債を上回り、2年債 と10年債の利回り格差は約1.16ポイントに縮小、日中ベースでは2008年 以降で最小となった。

クレディ・アグリコルの債券戦略責任者、デービッド・キーブル氏 は「これは短期だけでなく、中期的な悲観度をも示している」と分析。 「長期的な低迷の取引を示唆している」と続けた。

金融政策により敏感な短期債の利回りもこの日は下げた。米利上げ ペースがより遅くなるとの見方が背景にある。金利先物市場には、3月 の連邦公開市場委員会(FOMC)会合までの利上げ確率は約23%とし て織り込まれている。この確率は19日は28%、15年末時点では51%だっ た。

ただそれでも、短期債のパフォーマンスは期間がより長めの国債を 下回っている。トレーダーらはFF金利が1年後に0.67%に上昇すると 予想しており、これは利上げが約1回行われることを示唆している。12 月のFOMCでの当局者の予測の中央値によれば、FF金利は年末 に1.375%に上昇するとされ、これは年内に利上げが4回実施されるこ とを示唆している。

原題:Treasuries Surge as Global Rout Pushes Yields to Three-Month Low(抜粋)

◎NY金:反発、株式相場の一段安で安全への逃避買い

20日のニューヨーク金先物相場は反発。約1週間ぶりの高値となっ た。金連動型上場取引型金融商品(ETP)を通じた金保有量は増加し た。

オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業 者、ジェームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「きょうは多 くの不安があって、不安が加速度的に高まっている」と指摘。「株式か ら資金を分散化させる動きが確かにあり、それがきょうは金に流入して いる。米国でのインフレの欠如と株式相場の混乱が重なるのに伴い、米 金融当局の政策は現状維持以外、考えられない」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日 比1.6%高の1オンス=1106.20ドルで終了。一時は1109.90ドルと、8 日以来の高値をつけた。

銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ とパラジウムは下落した。

原題:Gold Climbs as Deepening Equity Losses Spur Safe-Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:4カ月ぶり大幅安、26ドル台と2003年以来の安値

20日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が約4カ月ぶりの大幅安。石油会社幹部 の今年の見通しが一段と暗くなったことが売りを誘った。

英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルは第4四半期の利益が少 なくとも42%減少したもようだと発表した。

コンサルティング会社ショーク・グループ(ペンシルベニア州ヴィ ラノヴァ)のスティーブン・ショーク社長は「現状は非常に悪く、ここ で買いを入れる理由はない」と話した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日 比1.91ドル(6.7%)安い1バレル=26.55ドルと、終値としては2003年 5月7日以来の安値。同限月はこの日が最終取引日だった。中心限月の 3月限は1.22ドル安の28.35ドル。

原題:Oil Tumbles Most in Four Months as Gloom Deepens for Producers(抜粋)

◎欧州株:1年3カ月ぶり安値-業績見通しで先行き懸念が強まる

20日の欧州株式相場は1年3カ月ぶりの安値に下落した。原油急落 のほか、チューリッヒ・インシュアランス・グループやロイヤル・ダッ チ・シェルなどが発表した業績見通しを受け、世界経済をめぐる懸念が 強まった。

スイスの保険会社チューリッヒは11%下落。同社最大の部門が2四 半期連続で赤字との見通しを示した。英蘭系石油会社シェルはロンドン 市場で7.3%下落。原油安を背景に、第四半期利益が少なくとも42%落 ち込んだもようだと明かした。ノルウェーのシードリルは29%急落。同 銘柄の投資判断をバンク・オブ・アメリカが「売り」に相当する水準に 引き下げた。英豪系鉱山会社BHPビリトンは7.4%下げ、資源銘柄は 業種別で最もきつい値下がりとなった。BHPビリトンは通期の鉄鉱石 生産見通しを下方修正。スイスの資源商社グレンコアは9.9%下げた。

指標のストックス欧州600指数は前日比3.2%安の322.29で終了。前 日の上昇分を帳消しにした。中国景気減速の影響が広がるとの懸念と原 油安が投資家センチメントに響き、同指数の年初来下落率は12%。先週 に弱気相場入りした。ユーロ圏の株価下落に備えるオプションの価格を 反映するVストックス指数はこの日、14%上昇した。

ランプ・アセット・マネジメント(デュッセルドルフ)で資産運用 に携わるミヒャエル・ボイシュネック氏は「石油セクターが著しい圧迫 要因だ。市場が原油の一段安を織り込みつつあるためで、これは需要減 退と成長減速を意味する」と指摘。「資金は手元に置き、現在は株式購 入を控えている。状況悪化の可能性があるためだ。最悪の場合、さら に10%下げるだろう」と語った。

ドイツのDAX指数は2.8%下げ、1年1カ月ぶりの低水準となっ た。輸出銘柄の下げが目立ち、フォルクスワーゲン(VW)の優先株は 5%、ティッセンクルップは3.5%それぞれ下げた。コメルツ銀行とド イツ銀行も大きく下げた。

イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナが22%急落し、銀 行株指数を押し下げた。同行買収の可能性をインテーザ・サンパオロの 最高経営責任者(CEO)が排除したことが背景にある。

原題:Europe Stocks Fall to 15-Month Low as Oil, Results Stoke Concern(抜粋)

◎欧州債:イタリアなど高利回り国債が下落-ECB防御策の限界示唆

20日の欧州債市場ではユーロ参加国の中で高利回りの国債が売られ た。欧州中央銀行(ECB)の防御策にも限界があることを示唆した。

原油や株式の売りが膨らんだこの日、ドイツ国債が買われた一方、 スペインとイタリアの国債は下落した。ドイツ国債に対するポルトガル 国債の利回り上乗せ幅(スプレッド)は昨年7月以来の大きな幅に拡大 し、ポルトガルで前政権が崩壊した当時の水準に達した。

ECBの月600億ユーロの国債購入は過去1年にわたり周辺国債を 強烈な売り浴びせから守ってきたが、この日の急落は債務危機の当時を 想起させた。ECBの国債購入の対象外であるギリシャ国債も下落 し、10年債利回りは8月以来の高水準となった。

みずほインターナショナルの金利戦略ストラテジスト、ピーター・ チャットウェル氏は、昨年3月に始動した「ECBの公的セクター債券 購入プログラム(PSPP)ができることは限られている」と指摘した 上で、「1年前とは状況が極めて異なる。周辺国債は明らかにマクロ・ トレーディングで最良の取引対象だった。現在はこうした国債を買う向 きがおらず、投資家は選別物色の様相だ」と続けた。

商品安をきっかけとしたリスク志向の落ち込みのほか、各国特有の 情勢も周辺国債に打撃を与えている。

不良資産の受け皿となるバッドバンク設立で後れを取るイタリアで は株式と債券が売られ、これが国債相場にも悪影響を及ぼした。ポルト ガルでもノボ・バンコの債券保有者の一部が損失を強いられ、懸念が広 がった。

ロンドン時間午後4時40分現在、ポルトガル10年債利回りは前日 比15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.92%。同国債 (表面利率2.875%、2025年10月償還)価格は1.265下げ99.64。これに 対し、ドイツ10年債利回りは6bp下げ0.49%となった。

ポルトガル10年債とドイツ国債のスプレッドは243bp。昨年7月 8日以降の最大となる245bpまで拡大する場面もあった。

イタリア10年債利回りは9bp上げ1.64%、同年限のスペイン国債 利回りは8p上昇の1.78%。ギリシャ国債は95bp上昇し10.12%。一 時は8月21日以来の10.15%を付けた。

原題:Italy Bond Drop Amid Global Rout Shows Limits of ECB Protection(抜粋)

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