コンテンツにスキップする

米国債:大幅高、世界的な市場混乱で-利回りは3カ月ぶり低水準

更新日時
  • 2年債と10年債の利回り格差はここ8年で最小
  • 潜在的な危険が多い状況で動き回ろうとしてはいけない-ボーゲル氏

20日の米国債相場は上昇、10年債利回りは昨年10月以来の低水準に下げた。原油価格の急落で株式からインフレデリバティブに至るさまざまな市場で懸念が強まり、国債の安全性を求める動きが広がった。

  この日は商品相場や米国株が下げたほか、世界の株式の指標は弱気相場入り目前となった。市場のインフレ期待を示す10年のブレークイーブンレートが2009年以来の低水準なる中、トレーダーらは米金融当局の年内の利上げのタイミングとペースについて予想を後退させた。

  ブリーン・キャピタルのマクロ戦略責任者、ピーター・チア氏(ニューヨーク在勤)は「ドル上昇や商品値下がりをめぐる強い懸念が続いているほか、リセッション(景気後退)についての現実的な懸念もある」とし、「これが相場を動かしている大きな要因だ」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.98%。低下幅は1カ月余りで最大。一時1.94%まで下げた。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)価格は21/32上げて102 12/32。

  FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は「潜在的な危険が多い状況で動き回ろうとしてはいけない。米国債を保有して様子見を続ける必要がある」と指摘。「米経済には極めて低調な分野があり、その場しのぎの対応が難しくなりつつある」と続けた。

  米国債市場では長期債の利回りの下げ幅が短期債を上回り、2年債と10年債の利回り格差は約1.16ポイントに縮小、日中ベースでは2008年以降で最小となった。

relates to 米国債:大幅高、世界的な市場混乱で-利回りは3カ月ぶり低水準

  クレディ・アグリコルの債券戦略責任者、デービッド・キーブル氏は「これは短期だけでなく、中期的な悲観度をも示している」と分析。「長期的な低迷の取引を示唆している」と続けた。

  金融政策により敏感な短期債の利回りもこの日は下げた。米利上げペースがより遅くなるとの見方が背景にある。金利先物市場には、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合までの利上げ確率は約23%として織り込まれている。この確率は19日は28%、15年末時点では51%だった。

  ただそれでも、短期債のパフォーマンスは期間がより長めの国債を下回っている。トレーダーらはFF金利が1年後に0.67%に上昇すると予想しており、これは利上げが約1回行われることを示唆している。12月のFOMCでの当局者の予測の中央値によれば、FF金利は年末に1.375%に上昇するとされ、これは年内に利上げが4回実施されることを示唆している。

原題:Treasuries Surge as Global Rout Pushes Yields to Three-Month Low(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE