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一斉にやって来た不安定要因-ダボスに集う面々の表情も曇りがち

更新日時
  • ダボス会議開幕控えてIMFは世界成長見通しを下方修正
  • 政治は無力、米仏でポピュリストが人気集め独英にも先行き懸念

スイスのダボスで今週開催される世界経済フォーラム(WEF)年次総会に集まる面々は、7年前に世界をリセッション(景気後退)に陥れた金融危機以後で最も暗い見通しに向き合う。

  中国経済の成長鈍化と人民元下落が、すでに低迷している世界の成長を一段と危うくしている。原油相場はここ10年余りの安値となり、株式相場は1月としては最も悪いパフォーマンスで、企業利益をめぐる展望はここ数年で最も悲観的だ。

  政治は無力だ。ペルシャ湾と朝鮮半島では緊張が高まり、欧州に流入する難民が減る気配もない。テロが各地で頻発し、米国とフランスの政界ではポピュリストが人気を集め、長期政権を続けるドイツのメルケル首相や英国の欧州連合(EU)加盟の先行きにも懸念が広がりつつある。

  顧問として4人の米大統領に仕えたデービッド・ガーゲン・ハーバード大学ケネディ行政大学院教授は、「混乱を招き、不安定かつ危険な出来事が一斉にやって来ている」と述べた。

「ごちゃ混ぜ」

  悪いニュースは続いている。中国は19日、昨年10-12月(第4四半期)の経済成長率が四半期ベースで2009年以来の低水準になったと発表。昨年1年間では1990年以来の低成長だ。国際通貨基金(IMF)は同日、今年の世界成長率見通しを3.4%と、従来の3.6%から下方修正した。

  米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のアドバイザーを務めるマイケル・スペンス氏は、「事態は悪くなるばかりだろう」と予想する。ノーベル経済学賞を受賞している同氏は、今年のWEF年次総会、いわゆるダボス会議に参加する。

  米調査会社IHSのチーフエコノミスト、ナリマン・ベーラベシュ氏は、「中国が誘発している最近の金融ボラティリティ(変動性)は、主要な構造問題と成長鈍化、的外れな政策がごちゃ混ぜになった結果だ」と話している。

  南アフリカ共和国の銀行グループ、ファーストランドのジョハン・バーガー最高経営責任者(CEO)は、「ずっとずっと難しいマクロ経済環境に入りつつある」と分析、「世界の問題だ」との認識を示している。

原題:Angst Mounts in Davos as Trump Rises, Oil Falls, China Slows (2)(抜粋)

(最終段落を追加して更新します.)
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