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債券下落、株急落受け益出し売り懸念-20年入札順調で超長期には買い

更新日時
  • 先物は8銭安の149円51銭で終了、長期金利一時0.225%まで売られる
  • 20年入札結果:最低落札価格は市場予想比5銭高、応札倍率は上昇

債券相場は下落。株式相場の急落を受けて、最高値圏で推移している債券で益出しの売りが出るとの懸念が広がった。一方、今日実施の20年債入札結果が市場予想を上回り、順調となったことを受けて超長期債などには買いが入った。

  21日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比3銭高の149円62銭で開始。直後から水準を切り下げ、149円51銭まで下げた後、横ばい圏に戻した。午後発表の20年入札結果が順調となり、いったん149円63銭を付けたが、株価が急落すると水準を下げ、149円50銭まで下落。結局は8銭安の149円51銭と、この日の安値圏で引けた。

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  BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「20年債入札は堅調だった。リスク回避下で海外勢が短期ゾーンで換金売りを行っている可能性がある中、投資家の志向は自然と超長期に向かっている」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.21%で開始。午後に入ると一時、1.5ベーシスポイント(bp)高い0.225%と15日以来の水準まで上昇した後、0.22%に戻している。

  新発20年物の155回債利回りは0.5bp高い0.925%で開始し、0.93%まで上昇した。20年入札後には0.915%まで低下し、その後は0.92%で推移。新発30年物の49回債利回りは1bp高い1.205%を付けていたが、午後は1.185%まで低下した。

  BNPパリバ証の藤木氏は、超長期債利回りについて、「国債市場の需給環境から、20年債利回りは0.8%へ低下、30年債利回りは1.0%割れがあってもおかしくはないと思っている」との見方を示した。

20年債入札

  財務省が午後発表した表面利率1.0%の20年利付国債(155回債)の入札結果によると、最低落札価格は101円20銭と市場予想を5銭上回った。小さければ好調さを示すテールは7銭と前回の11銭から縮小。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.49倍となり、前回の3.07倍から上昇した。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、20年債入札について、「昨年1月の急落を連想する人もいた」としながらも、「無難に通過した。買えない水準だけど買えるという印象だ」と話した。

  20日の米債相場は上昇。米10年債利回りは前日比7bp低下の1.98%で引けた。一時1.94%程度まで下げた。原油価格の急落で米株価が下落し、国債への需要が強まった。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が約4カ月ぶりの大幅安となった。一方、この日の東京株式相場は大幅続落。日経平均株価は反発して開始し、300円を超す上昇となったが、午後に入ると400円近い下落となり、1万6000円割れ目前まで下げた。

  ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「米10年金利が2%を割り込み、3月利上げやコンスタントな利上げが難しくなるとの見方は強まっている。不安定な金融市場がいつ落ち着くか誰も分からない状況で、何かを前提に取引することはできない」と指摘した。 「前日は残存期間の短いゾーンが売られており、ポジションの問題としてリスク資産の下落を受けて益出し売りが出ている可能性もある」と話した。

  マスミューチュアル生命の嶋村氏も、「株安・債券高傾向ながらも、債券で益出し売りが出やすい。株安などに伴って他の資産で損失が出たのを日本国債で益出しをする動きだろう。2年債も海外勢などから換金売りが出ているのではないか」と分析した。

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