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わずか3週間、ウォール街の2行が米国債利回り見通し引き下げ

更新日時
  • ドイツ銀は今年末の10年債利回り予想を1.75%と予想-従来は2.25%
  • JPモルガンは年末予想を2.45%に下方修正-従来は2.75%

新年に入って3週間足らずで、ウォール街の債券取引大手2行が早くも昨年末に示した2016年の米国債利回り予想を引き下げた。

  JPモルガン・チェースとドイツ銀行は、当局が考えている回数ほど米国で利上げが実施されることはないとみて、米10年債利回り見通しを先週末に下方修正した。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)22社の一角である両行は、中国人民元の下落や世界経済の成長鈍化、リスク資産からの逃避、弱いインフレ見通しの中で、米金融当局への圧力が高まると予想している。

  ドイツ銀は今年末の10年債利回り予想を1.75%とし、昨年12月時点の予想である2.25%から引き下げた。JPモルガンは年末予想を2.45%に下げた。前回予想は2.75%だった。

  米国が昨年12月に06年以来となる利上げに動いた後、市場関係者の間では10年債利回りが上昇し、今年末に2.75%に達するという見方がコンセンサスだった。しかし実際には、同利回りは先週、3カ月ぶりの低水準を付けた。世界的な株安で投資資金を避難させる動きに加え、原油安でインフレ見通しが抑制されたことが背景にある。

10-Year Yields Continue to Defy Forecasters

  ジェイ・バリー氏らJPモルガンのストラテジストは15日のリポートで、「16年の年初に米国債利回りを大きく押し下げたテーマが、すぐに消散することはないだろう」と指摘した。同行は年内の米利上げ回数予想を、従来の4回から3回に引き下げた。米金融当局は4回を想定している。

  米10年債利回りは15日に一時1.98%と、昨年10月以来の低水準となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを発表した昨年12月16日は2.3%だった。

  ドイツ銀は中国の需要の伸び鈍化を原因とする商品相場安とドル高も、米金融当局に困難な問題を突きつけると指摘した。ドミニク・コンスタム氏ら同行ストラテジストは15日付リポートで、米当局が「3月のFOMCでは利上げを見送って一時中断することを示唆する。あるいは3月に政策金利を引き上げ、その後に長めに中断することを示唆する」可能性があると予想した。
 
原題:For Bond Dealers, It’s Not Too Soon to Lower 2016 Treasury Calls(抜粋)

(第4段落以降に詳細を追加して更新します.)
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