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中国:10-12月GDPは6.8%増、09年以来の低成長-経済転換難航

更新日時
  • 2015年の成長率は6.9%、通年ベースで1990年以来の低水準
  • 経済に2つのスピード、製造業鈍化の一方でサービス業は好調

中国経済は昨年10-12月(第4四半期)に成長ペースが鈍化し、四半期ベースでは2009年の世界的リセッション(景気後退)以来の低成長となった。共産党指導部は消費主導の成長モデルへの転換に苦戦している。

  国家統計局が19日発表した10-12月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%増。15年の成長率は6.9%と、通年ベースでは1990年以来の低水準となり、7%前後の政府目標とほぼ一致した。工業生産と小売売上高、都市部固定資産投資のいずれも昨年12月に伸びが鈍化した。

  製造業への下降圧力が消費やサービス部門に広がる恐れがある。追加緩和の必要性と、それが人民元の一段安や資本流出拡大を招くリスクとの比較検討を迫られている中国当局にとって、新たな懸念材料が加わった格好。もう1つのジレンマは、従来の景気けん引役だった製造業を圧迫している余剰生産能力を、いかに景気の一段の落ち込みを引き起こすことなく減らすかだ。

  AMPキャピタル・インベスターズの投資戦略責任者兼チーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏(シドニー在勤)は、「経済の伸びは依然として鈍いが、崩壊しつつあるわけではない」と指摘。「刺激策が助けになっているものの、中国経済が製造業・投資主導型からサービス部門・消費主導型にシフトする中、景気を下支えするには追加策が必要だ」と述べた。

  12月の工業生産は前年同月比5.9%増と、低い伸びにとどまった。エコノミストの予想中央値は6%増、11月は6.2%増だった。

  同月の小売売上高は11.1%増、市場予想は11.3%増。昨年1年間の都市部固定資産投資は前年比10%増と、2000年以来の低水準だった。

Manufacturing Slowdown

  ルービニ・グローバル・エコノミクスのエコノミスト、ダイリ・ワン氏(シンガポール在勤)は「改革遂行と成長持続の間の不安定なバランスを取るのが難しくなる可能性」があると指摘する。さらに、同日の指標に基づき独自に算出した数字を引用し、「第4四半期の成長率は前期比で1.6%で年率換算では6.4%となり、成長目標の6.5%を下回っている」と述べた。

  中国指導部はここ数カ月間に、過剰生産能力の削減といったさじ加減の難しい仕事に取り組む中で、若干の成長鈍化はあり得るが、習近平国家主席が20年までの目標として掲げる年6.5%以上の成長を脅かすようなことにはならないとの見方を示した。エコノミストの予想中央値では、中国の今年の経済成長率は6.5%に、来年は6.3%に低下すると見込まれている。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の大中華圏経済担当責任者、劉利剛氏(香港在勤)はリポートで、政府が「今後2年間にかなりの債務を抱えた企業や地方政府部門に対する断固たる措置を取る」なら、習主席の長期成長目標は依然として達成可能だと予想している。

Investment Slide

  中国経済は2つのスピードで動いており、鉄鋼や石炭、セメントなどの従来型の重工業が衰える一方、消費者関連やサービス、テクノロジー業界は好調となっている。サービス部門が昨年のGDPに占める割合は50.5%に達した。

原題:China GDP Slows to Weakest Since 2009 on Manufacturing Slide (3)(抜粋)

(専門家の見方をさらに追加して更新します.)
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