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国内CB運用ストラットン:パニック時の買い昨年首位-収益64%

更新日時
  • いったん売却した社債部分を買い戻し新株予約権と合わせてCB売却
  • 今年の市場は売られすぎており、行き過ぎれば反転する公算

英運用会社のストラットン・ストリート・キャピタルが日本の転換社債型新株予約権付社債(CB)で運用するファンドが2015年に64%の収益を上げ、日本に焦点を当てた79ファンドのうち首位となった。中国人民元切り下げに端を発した昨夏の市場混乱時に、ろうばい売りせず市場反転に備えて追加投資したことが寄与した。

  同ファンドは購入したCBを社債と新株予約権に分離。少ない元手で投資できるよう社債部分をいったん邦銀などに売却。発行企業の株価が上昇した場合は買い戻し、新株予約権と組み合わせCBとして売却する。売却益から社債を買い戻すためのオプション料を除くと運用益になる。日本株が下落した昨年8月と9月にリターンは5.5%、9.0%のマイナスとなったが、10月の上昇局面で23.2%のプラスに転じた。12月末の運用額は2251万ドル(約27億円)。

  中国の景気減速懸念を背景に上海総合指数が昨年8月に急落したのを受けて、それまで上昇していた東証株価指数(TOPIX)は大きく下げ、同年9月末には年初来安値近辺まで下げた。その後は持ち直し、昨年1年間では結局9.9%の上昇を記録した。シンガポールの調査会社ユーリカヘッジによると、15年の日本ヘッジファンド指数は6.7%のプラス。

  ストラットン社で同ファンドを運用するトレバー・スリワースキ氏は、「他がパニックしているときに投資したことが利益をもたらした」という。同社のローワン・チャップリン氏によると、15年に利益確定し収益に貢献した銘柄は、東プレ太平洋工業テルモパラマウントベッドなどだった。

TOPIXと騰落レシオ

株は現在売られ過ぎ

  日本株は年明け以降、再び急落しているが、ストラットン社のマシュー・ロナガン氏は「市場は売られすぎており、行き過ぎれば反転する公算が高くなる」と話している。

  同社は注目する指標の1つに、東証1部の騰落レシオを挙げる。12日に同レシオは57.9%と2009年11月以来の低水準、売られ過ぎを示す80%以下にあった。スリワースキ氏は「ここから反転する可能性は高いが一直線に上がるかは不透明。ただ、今年のリスクに対する収益は良いだろう」とみている。

  クレディ・スイス証券の栗田昌孝リサーチアナリストは18日のリポートで、騰落レシオについて「著しく極端な状況は客観的にそう長くは続かない」と指摘。同氏が6000日超のデータを用いて検証したところ、TOPIXは騰落レシオが65未満にヒットした場合、平均すると短期間で急騰し、ヒットした日から10営業日の間で平均1.5%程度、20営業日の間では平均で2%も戻しているという。ブルームバーグ・データによると8日以降、19日までの7営業日連続で65を下回っている。

(第7段落を追加して、更新しました.)
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