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債券先物は反発、円高・株安でリスクオフの買い-日銀買いオペも支え

更新日時
  • 先物は前日比3銭高の149円59銭で取引終了、一時149円60銭まで戻す
  • 日銀が今月7回目となる長期国債買い入れ、総額1.27兆円

債券市場では、先物相場が反発。あすの20年債入札に向けた売りが先行した後は、円高・株安の進行に伴うリスクオフの動きで、買いが優勢となった。

  20日の長期国債先物市場の中心限月3月物は前日比2銭安の149円54銭で取引を開始。直後には7銭安の149円49銭と、日中ベースでは15日以来の安値を付けた。その後は、円高・株安進行とともに買いが優勢となり、午後に入ると一時149円60銭まで値を戻した。結局、3銭高の149円59銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)上回る0.22%で始まった後、午後に入って0.215%に水準を下げている。

  超長期債では、新発20年物155回債利回りが1bp高い0.935%で始まり、午後から0.92%まで水準を下げているほか、新発30年物49回債利回りは1bp高い1.215%で始まった後、徐々に水準を切り下げ、1.20%まで低下している。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「午前よりも午後に入ってリスクオフが進んだので、あすの20年債入札まで待てずに、買いが入っているのではないか。益出し売りを出した後、午後に株安・円高が進んだので、何かを買う感じではないか」と指摘。また、「2年債利回りは上昇しているが、マイナス金利に変わりはない。利回り曲線は平たん化の動き」とも語った。この日の新発2年物360回債利回りはマイナス0.02%からマイナス0.01%に水準を上げて推移している。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「リスクオフが一巡したとはみておらず、下値を売り込む展開にはなりにくい」と語り、きょうは日銀の国債買い入れオペも相場のサポート要因と指摘していた。

  日銀によると、この日実施した今月7回目となる長期国債買い入れオペ(総額1兆2700億円程度)の結果は、残存期間1年超3年以下の応札倍率が前回から低下した。一方、3年超5年以下と5年超10年以下は上昇した。

  パインブリッジの松川氏は、「10年ゾーンは甘めに決まった。もっとも売った水準からは、買われている。銘柄入れ替えの色合いが強い」と語った。

新発20年債利回りの推移

新発20年債利回りの推移

  財務省は21日、20年利付国債の価格競争入札を実施する。前回の155回債のリオープン発行となり、表面利率は1.0%に据え置かれる見込み。発行額は前回債と同額の1兆2000億円程度となる。

  パインブリッジの松川氏は、「超長期債は海外金利との連動性が高く、米10年債利回りがどうなるかが焦点。米10年債利回りが2%を割り込み低下する状況なのかを見極めたい。今後もリスクオフが続けば、米金利は低下する状況だと思う。米10年債利回りが2%を割れば、ドル・円は116円台に突っ込んでいく可能性が高い。来週の日銀金融政策決定会合にプレッシャーがかかるだろう。20年債も、今の水準であれば買っても良いと思う」と述べた。

  一方、来週28、29日開催の日銀決定会合について、みずほ証の辻氏は、「基本的に現状維持を予想している。追加緩和策が限られる中で、できるだけカードを温存したいはずだ」と見込んでいる。

  この日の東京株式相場は大幅反落。日経平均株価は昨年来安値を更新し、前日比632円18銭安の1万6416円19銭で取引を終えた。為替市場では円が全面高の展開。ドル・円相場は朝方の1ドル=117円台後半から、午後には一時116円62銭まで円高が進行した。

  19日の米国債相場は世界的な株価上昇に伴う安全資産への逃避需要の後退を背景に、10年物利回りは前営業日比2bp上昇の2.056%程度で引けた。米国株相場では、S&P500種株価指数は0.1%高の1881.33、ダウ工業株30種平均は0.2%高の16016.02ドルで終了した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の時間外取引でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物中心限月の2月限は1バレル=27.49ドルと、2003年9月以来の安値を更新している。

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