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国内販売の燃油サーチャージ、6年ぶりにゼロの可能性-原油安で

日本の航空会社が、国際線を利用する国内の旅客から徴収してきた燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が、4月からゼロとなる可能性が出てきた。実現すれば2009年7月以来。海外で購入する旅客からの徴収は、既にゼロとなっている。航空機燃料ケロシンの市況が原油に連動して下落していることが要因。

  SMBC日興証券の長谷川浩史アナリストと板﨑王亮シニアアナリストは15日付のリポートで、「原油安の進行により、エアラインが享受する原油安効果は今後拡大する」と指摘。原油価格は燃油サーチャージ表の下限を割る水準にあるとしている。リポートでは、シンガポールケロシンは14日現在、1バレル=37ドル(4333円)で、同表の下限を下回って以降は、「運賃単価は下落せず、コストの下落だけが発生することとなり、利益インパクトが拡大する」と述べている。

  JAL、全日本空輸はともに、直近2カ月間の燃油市況価格平均に基づき燃油サーチャージを見直している。JALの15年12月16日のリリースによると、同年10月から11月のシンガポールケロシン市況価格の平均を日本円に換算し、16年2月から3月の日本発の航空券に適用されるサーチャージは、北米、欧州、中東、オセアニアへの便で7000円基準の金額が継続となった。全日空も12月11日に同様の決定を発表した

  両社とも2カ月間の市況平均が1バレル=6000円を下回った場合にはサーチャージは適用しない。海外で購入する客には1バレル=60ドルが下限と、ドル建て市況を適用しており、進行中の円高が原油安と組み合わさって円建ての市況を押し下げた格好。

  JAL広報担当、籔本祐介氏によると全体の4割にあたる海外発の便に適用される燃油サーチャージはすでに12月分からゼロ。全日空の広報担当者の伊藤真帆氏によると、同社も同月から海外発の便では燃油サーチャージを徴収していない。同氏によると、サーチャージは08年には原油価格の高騰を受け最高値となり、国内発の欧州、北米便で3万3000円となった。

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