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政策が招いた信用バブル、中国の手足縛る-失敗しながら学べるか

株価や為替の相場変動や政策の失敗などの陰に隠れて目立たなくなっているが、25年ぶりの低成長でも、28兆ドル(約3300兆円)に膨れ上がった信用バブルが政府の手足を縛っているというのが中国経済の実態だ。

  人民元相場を一段と市場実勢に基づくものにするとの公約実行は後退しているように見受けられ、昨年夏の株価急落時に導入された株価対策が解除されるのかどうかもはっきりしない。

  追加的な景気刺激策を賄うための債務を増やすことなく、過去の債務を返済するのに十分速いペースの経済成長維持という綱渡り的な政策が、中国当局に求められている。2008年の世界的な金融危機を受け、与信をけん引力とする成長に頼ったことが、債務急増と現在の低迷につながっている。

China's Ups and Downs

  オー トノマス・リサーチ・アジアのパートナー、朱夏蓮氏は「中国の債務問題が落ち着くのはまだずっと先だ。債務問題は国内総生産(GDP)成長の重しとなる重要な要因の1つで、海外投資家が中国の行方を非常に懸念する理由の1つだ」と述べた。格付け会社フィッチ・レーティングスにかつて在籍した朱氏は、中国の債務リスクに警鐘を鳴らしたアナリストとして知られている。

  米カリフォルニア大学バークリー校のバリー・アイケングリーン教授によれば、中国の政策立案者は「模索と失敗で学んでいく」との言葉を残したゲーテの生徒のようだ。習主席は13年、市場に決定的な役割を委ねると表明したが、アナリストらは改革ペースに失望している。

緊張

  中国証券監督管理委員会(証監会)に国際的な問題で助言する米エール大学の陳志武教授は、「共産党が近いうちに経済管理の手綱を手放す可能性は低い」と指摘。「私の生きている間に米国スタイルの自由市場が中国で現実のものとなることは決してないだろう。中国では政府の関与はもっとずっと強い。そうした文化的な遺産は容易には変わらない」と語った。

  オックスフォード・エコノミクス(香港)のアジア経済責任者ルイス・クイジス氏は「一部の株式・外為市場に関する最近の政策動向は、市場重視の改革を目指す指導部の方針と、政府ひいては共産党による管理という基本的な目的との間での緊張を示唆している。実際、国際市場の反応は、こうした緊張に関する懸念の高まりを反映している部分もあるようだ」と説明した。

Mixed Signals

原題:A Towering China Debt Mountain Looms Behind Market Gyrations (1)(抜粋)

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