コンテンツにスキップする

利上げ開始の次は巨額バランスシート対応、難題に臨む米金融当局

  • フィッシャー副議長は長期金利抑制にバランスシート活用の意向
  • 市場の混乱で追加利上げやバランスシート縮小を先送りも

約10年ぶりの利上げの是非をめぐる議論に数カ月を費やした米金融当局者が次の難題に目を向けている。日本経済に匹敵する規模に膨らんだ米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートをどう扱うかという問題だ。

  米利上げから1カ月。世界の金融市場は波乱の展開となっており、追加利上げ観測は後退。景気が悪化した場合に利用可能な手段があるのか懸念が広がっている。フィッシャーFRB副議長は、短期の政策金利を引き上げる一方で長期債利回り押し下げの手段として4兆5000億ドル(約526兆円)のバランスシートを維持する可能性を示唆した。

  1月3日の講演でフィッシャー副議長が言及したこのアイデアをニューヨーク連銀のダドリー総裁が15日、より実際的な言葉で説明。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が幾分上昇するまで債券の償還金を再投資し、バランスシート縮小を先送りすることは「理にかなう」と指摘した。

  イエレンFRB議長も同様の見解を昨年12月16日の記者会見で示している。このため、大量の保有債券は、早急に縮小すべき金融危機の遺物ではなく、政策手段として活用できるものと米金融当局首脳3人が受け止めていることになる。

  バンク・オブ・アメリカ(BOA)のシニアエコノミスト、マイケル・ハンソン氏はダドリー総裁の見解について、政策引き締めの手段を選ぶなら「金利を選ぶ」ことを意味していると指摘。バランスシート縮小による金融市場への影響について当局者は極めて確信が持てないだけに、その方が安全な選択だと分析した。

原題:With Liftoff Done, the Fed Revisits Its $4.5 Trillion Quandary(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE