コンテンツにスキップする

1月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円が4カ月ぶり高値、米小売統計不振-世界不安

15日のニューヨーク外国為替市場では円が上昇し、昨年8月以来の 高値をつけた。12月の米小売売上高が減少したことで、米経済の他セク ターが減速しつつある中、消費者も経済成長を主導できないとの懸念が 広がった。

円は主要16通貨すべてに対して値上がり。ドルとユーロも大半の主 要通貨に対して上昇した。株と原油相場が下げ幅を拡大したことに伴う 安全への逃避買いを反映している。一方、南アフリカ・ランドやメキシ コ・ペソを中心に、高利回り通貨は下落した。

ステート・ストリートの北米マクロ戦略責任者、リー・フェリッジ 氏は、「円は安全逃避先のため、円の取引が顕著だ」と述べた。

今年に入り世界金融市場の混乱が続いている。中国の政策当局者は 株価や人民元の安定化に苦戦している一方、商品価格は下落。一部アナ リストらは、こうした海外市場の混乱で米経済も危機にさらされるとの 警戒を強めている。

ブルームバーグの今月のエコノミスト調査では、米国が向こう1年 間にリセッション(景気後退)に陥る確率の予想(中央値)は19%に上 昇し、2013年2月以来の高水準となった。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.9%高の1 ドル=116円98銭。日中取引ベースでは昨年8月24日以来の高値をつけ た。ユーロは対ドルで0.5%上昇の1ユーロ=1.0916ドル。

HSBCホールディングスの米外国為替戦略責任者、ダラフ・マー 氏(ニューヨーク在勤)は「市場は今週何度かリスク選好に戻ろうとす る場面もうかがえたが、すぐに頭打ちになった」と指摘。「リスク選好 モードに近づくための方向感が得られるまでは、ドル・円の売り、ユー ロ・ドルの買いを勧める」と述べた。

米商務省の発表によると、12月の小売売上高(速報値)は前月 比0.1%減。ブルームバーグがまとめたエコノミスト84人の予想の中央 値と一致した。前月は0.4%増。2015年通年では、小売売上高は前年 比2.1%増と、現在の景気拡大局面で最も低い伸びとなった。

モルガン・スタンレーの米通貨戦略共同責任者、カルビン・ツェ氏 は「このリスク回避の環境は主に中国がきっかけとなっているが、世界 的に経済指標が弱いことも要因だ」と指摘。同行では円とユーロ、ドル に強気なポジションを勧めているとし、こうした通貨は安全逃避の動き に支えられると説明した。

原題:Yen Gains to 4-Month High as Retail Sales Add to Global Concern (抜粋)

◎米国株:S&P500が8月来安値-原油安や小売売上高を嫌気

15日の米株式相場は大幅安。S&P500種株価指数は終値ベースで 昨年8月25日以来の安値となった。原油相場の下げが続いたほか、米小 売売上高の減少で経済情勢をめぐる懸念が再燃した。

S&P500種は一時3.3%安となったが、その後下げを縮めた。テク ノロジーやエネルギーの銘柄を中心に売られた。ゴールドマン・サック ス・グループも安い。同社は、住宅ローン担保証券(RMBS)の販売 をめぐる米当局の調査について、民事制裁金などを支払い決着すること で合意したと発表した。同社によると、これにより同社の昨年10-12月 (第4四半期)の利益が約15億ドル押し下げられる。シティグループと ウェルズ・ファーゴは、四半期決算で利益が市場予想を上回ったもの の、株価が下落した。ウォルマート・ストアーズも下落。同社は世界全 体で269店舗を閉鎖する計画を発表した。

S&P500種株価指数は前日比2.2%安の1880.33。一時3.3%下落 し、2014年4月以来の安値を付けた。ダウ工業株30種平均は390.97ドル (2.4%)下げて15988.08ドル。ナスダック総合指数は14年10月以来の 安値となった。米株式市場は18日、キング牧師生誕記念日の祝日で終日 休場となる。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)傘下のUSトラストの主任市場 ストラテジスト、ジョー・クインラン氏は「市場の焦点は原油であり、 原油値下がりの影響がエネルギーセクター以外にも広がっている」と指 摘。「市場では、不安があらゆる合理性に勝る状況になっている。この パニック期を乗り切り、前に進む必要がある」と続けた。

原油は大きく下げてバレル当たり29ドル付近で推移。中国の上海総 合指数は弱気相場入りした。今年に入ってからは中国経済の減速懸念と 原油相場の下げ拡大が投資家心理を圧迫しており、S&P500種は8% 下げている。この下落を受け、シティグループの米国株担当チーフスト ラテジスト、トビアス・レブコビッチ氏は14日、今年のS&P500種の 予想を引き下げた。同指数は週間ベースで3週続落となった。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は13%上げて27.02。年初来では48%上昇している。

米国の景気回復の力強さを知る上で、企業決算が手掛かりとなる可 能性がある。この日はS&P500種の7社が決算を発表。アナリストら は、S&P500種構成企業の10-12月期の利益について6.7%減を予想し ている。

朝方発表された12月の小売売上高(速報値)は前月比0.1%減。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト84人の予想の中央値と一致し た。15年通年では2009年以来の低い伸びにとどまった。ニューヨーク連 銀製造業景況指数はマイナス19.37に低下し、エコノミスト予想のマイ ナス4を下回った。

オッペンハイマー・ファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者 (CIO)は「米国の成長見通しは不透明になりつつある。脆弱(ぜい じゃく)な環境下で金融引き締めが行われた事実などもちろん助けにな らない」と指摘。「経済データは、現在の相場の地合いをはっきりと裏 付けている」と続けた。

金融当局は、追加の利上げペースは緩やかながらもデータ次第にな ると強調している。トレーダーらは、3月利上げの確率を約30%として 織り込んでいる。一方で1月利上げの確率は12月の利上げ以降、低い状 態が続いている。

インテルは9.1%安。1-3月(第1四半期)の売上高見通しがア ナリスト予想を下回った。

ブラックロックは4.3%下落。同社の10-12月(第4四半期)決算 は、利益がアナリスト予想に届かなかった。

マラソン・オイルとトランスオーシャンも大きく下落。S&P500 種のエネルギー銘柄は、3銘柄を除き全て下落した。ゴールドマン・サ ックスはリポートで、原油が年内に強気相場入りするとの見通しを示し た。現在の急落が生産停止につながり、米国のシェールオイルのブーム が年後半に後退するためとしている。米国での生産は日量57万5000バレ ル減少し、原油は世界的に供給の過剰から不足に転じると、ゴールドマ ンは予想している。

原題:U.S. Stocks Slump to Lowest Since August After Retail Sales Data(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、一時2%割れ-追加利上げに疑問符

15日の米国債市場では10年債利回りが一時2%を割り込み、昨年10 月以来の低水準を付けた。原油相場の急落と世界的な株安で、景気が減 速しているとの懸念が強まり、追加利上げ観測に疑問符が付いた格好 だ。

欧州株が弱気相場入りし、米国株は昨年8月以来の安値で終了。米 国債は4日続伸となった。原油相場は1バレル=30ドルを割り込ん だ。12月の米小売売上高は減少。2015年通年では2009年以来の低い伸び にとどまった。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツの債券責任者、ケ ビン・ギディス氏は「安全な逃避先を求めた動きだけではない。景気の 基盤がやや揺らいでいる。弱い経済指標がさらに発表されれば、10年債 利回りが1.75%や1.5%まで低下するのは、あり得ない話ではない」と 述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.03%。一時は1.98%と、昨年10月25日以来の低水 準を付けた。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)の価格 は15/32上げて101 29/32。

金融政策に最も敏感な2年債利回りは4bp低下の0.85%と、11 月13日以来の低水準となった。

ブルームバーグの債券指数によると、期間が1年を超える米国債の 1月のトータルリターンは約1.6%。2015年は通年で0.9%だった。一 方、S&P500種株価指数の年初からのリターンは再投資された配当を 含んだベースで約8%のマイナス。

HSBCホールディングスの債券調査責任者、スティーブン・メー ジャー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「商品市 場の状況が国債利回りの水準を正当化している。原油と株式相場は世界 経済がかなり弱いことを示唆している」と述べた。

12月の小売売上高(速報値)は前月比0.1%減。前月は0.4%増(速 報値0.2%増)に下方修正された。国内総生産(GDP)の算出に使用 される、飲食店、自動車ディーラー、建築資材、ガソリンスタンドなど を除くコア売上高は0.3%減と、2月以降で最大の落ち込み。前月 は0.5%増に下方修正された。

金利先物市場の動向が示す3月の利上げ確率は約28%。この算出は 次の利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな目標レン ジの中央になるとの仮定に基づく。昨年12月16日にほぼ10年ぶりに利上 げが実施され、同月30日にこの確率は53%まで上昇した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は今年の米経済について、潜在力 を上回るペースで成長し続けるだろうと指摘。ニュージャージー州サマ ーセットで開催された年次エコノミック・リーダーシップ・フォーラム での講演で、昨年12月15、16両日の米連邦公開市場委員会(FOMC) 以降、経済の「状況はそれほど変わっていないように見受けられる」と 述べた。

FOMC政策決定当局者の予測中央値では今年4回の利上げが見込 まれている。実際にそうなると、実効FF金利は1.375%となる。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、デリバティブ(金融派 生商品)市場が予想する実効FF金利は約0.7%と、1回の利上げを示 唆している。昨年12月30日時点では0.93%と、0.25ポイントの利上げを 2回織り込んでいた。

原題:Treasuries Triumph as Tepid Inflation Outlook Seen Slowing Fed(抜粋)

◎NY金:6週ぶり大幅高-世界的な株価安で安全への逃避買い

15日のニューヨーク金先物相場は反発。6週間ぶりの大幅高となっ た。中国株の弱気相場入りや米小売売上高が年間で2009年以来の低い伸 びにとどまったことを背景に、安全への逃避買いが強まった。プラチナ は7年ぶり安値をつけた。

HSBCセキュリティーズ(USA)のチーフ商品アナリスト、ジ ェームズ・スチール氏は電話インタビューで、「昨夜の中国での株安が 金の反発を促し、この日の株式相場下落でその動きが補強されている」 と指摘。「安全への逃避の買いを誘発する地点に近づいている可能性が ある」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日 比1.6%高の1オンス=1090.70ドルで終了。昨年12月4日以来の大幅上 昇となった。週間では0.7%下落。

銀先物3月限は1.1%上げて13.896ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のパラジウムとプラチナはいずれも値下がりした。

原題:Gold Futures Gain the Most in Six Weeks as Global Equities Drop(抜粋)

◎NY原油:急反落、再び30ドル割れ-イラン輸出拡大観測で

15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が急反落。再び1バレル=30ドルを割り 込み、12年ぶり安値を付けた。イランが原油輸出拡大に近づいているこ とが売りを誘った。北海ブレントとの値幅は過去5年で最大に拡大し た。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「イラ ンが制裁解除後に原油輸出を2割拡大させる計画は今の市場には最も必 要でないことだ。底にはいずれ達するだろうが、まだ打ってはいない」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日 比1.78(5.7%)安い1バレル=29.42ドルと、終値としては2003年11月 以来の安値。週間では11%、年初来では20%それぞれ下げている。

原題:Oil Tumbles Below $30 With Brent at Biggest Discount Since 2010(抜粋)

◎欧州株:1年ぶり安値、弱気相場入り-景気懸念と原油安で

15日の欧州株式相場は下落し、約1年ぶりの安値に沈んだ。世界景 気をめぐる懸念と原油の一段安を背景に、弱気相場入りした。

指標のストックス欧州600指数は前日比2.8%安の329.84で終了。昨 年4月に付けた過去最高値からの下落率は20%強となった。米経済指標 で米景気悪化が示されたことを受け、ストックス600指数の下げ幅が広 がった。

世界の金融市場では今年に入り、原油急落や中国経済をめぐる懸念 が専らの話題。ストックス600指数は今週3.4%下げた。中国株式相場も この日、ここ7カ月で2回目の弱気相場入りとなった。

ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のシニア株式トレーダ ー、ジョン・プラサード氏は「米経済データで悪いセンチメントがもっ とひどくなり、欧州株は下げ足を速めた」と述べ、「原油が12年ぶり安 値で終わりそうで、欧州ではデフレ懸念を強めることがこの日の株式相 場を押し下げた要因の1つだ」と付け加えた。

ストックス600指数の業種別19指数の中では、資源銘柄が最も下げ た。英豪系鉱山会社BHPビリトンは6.4%下落。フランスのトタルと 英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルを中心にエネルギー銘柄も値下がりし た。

個別銘柄ではドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン (VW)の優先株が3.5%安。この日の発表によると、2015年の欧州新 車販売でのVWのシェアは07年以来で初めて低下した。

原題:Growth Worry, Oil Slump Send European Stocks Into Bear Market(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇、株安と原油安で安全資産需要が高まる

15日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。株式相場 の下げ幅拡大と原油相場が2004年以来の安値まで下落したことを背景 に、比較的安全とされる国債の需要が高まった。

欧州債は年明けの上げ基調を取り戻した。360億ユーロ相当に上っ た今週の起債を順調に乗り切ったことが追い風になった。ユーロ圏のイ ンフレ見通し悪化に中国発の市場混乱が重なり、欧州中央銀行 (ECB)には緩和策拡大を迫る圧力が強まっている。世界の株式相場 では今年に入ってから時価総額で約5兆6000億ドルが吹き飛んだ。

トロント・ドミニオン銀行のグローバル戦略責任者、リチャード・ ケリー氏(ロンドン在勤)は「こうした状況に対する全般的な懸念と不 安がまだある」とし、「市場の脆弱(ぜいじゃく)な部分が打撃を受け ている。株式相場は過去数年にわたり上昇を続けてきたが、売られやす い状況だ。市場はまだ極めて神経質な様子で、このため債券に資金が流 れ込んでいる」と語った。

ロンドン午後4時49分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年債利 回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の0.54%。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格は0.315上 げ99.595。

同年限のイタリア国債利回りは1bp下げ1.57%、スペイン国債利 回りは3bp低下し1.75%となった。

フィンランドの2年物国債利回りは過去最低となるマイナ ス0.396%まで低下。ドイツ2年債利回りはマイナス0.41%と、先月3 日以来の低水準に達した。

原題:European Bonds Rise as Stock Markets Extend $5.6 Trillion Rout(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE