原油価格が1バレル=30ドルを切る状況で、西欧最大の原油生産国ノルウェーは2008年の金融危機を超える不況にあえいでいる。

  ノルウェー石油監督局のニランド長官はブルームバーグに対し、「(国内の石油)業界は現在危機に陥っている。それは否定できない」と述べた。価格下落が続く中、石油業界には「長期的な価値の創出」よりも短期的な利益を優先させる傾向があるとも指摘した。

  だが、政府は追加の景気対策を打ち出す可能性を排除している。イェンセン財務相は昨年提示した予算案にはすでに「多くの財政出動」が盛り込まれており、雇用喪失の抑制を促すだろうとの見方を示している。政府当局者の期待は、原油安と連動して下落したノルウェー・クローネが他部門の輸出を後押しすることだ。さらに財政不足に対処するため、世界最大の8050億ドル(約94兆円)を抱える政府系ファンドへの依存も強めている。

  スウェドバンクのアナリスト、テオドル・ニルセン氏は「今回と比べれば、金融危機などなんともなかった」とし、「探査活動は落ち込む。それはノルウェーとノルウェー大陸棚にとっては良くないことだ」と語った。

  ノルウェーは国内総生産(GDP)のほぼ2割を石油・ガスが占める。だが、石油業界ではすでに約3万人の人員を削減した。

  

原題:Norway Declares Crisis in Oil Industry as Devaluation Continues(抜粋)