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円が反発、中国株下落でリスク回避圧力-対ドル117円台後半

更新日時
  • 朝方に118円27銭を付けた後、午後には一時117円60銭まで円買い進む
  • 日経平均株価は356円高まで上昇後に失速、93円安で取引終える

15日の東京外国為替市場では円が反発。中国株や日本株の下落を背景にリスク回避の円買い圧力が掛かり、対ドルでは117円台後半に上昇した。

  午後3時50分現在のドル・円相場は117円70銭前後。前日の米国株や原油価格の上昇を受け、朝方は一時118円27銭を付けるなど円売りがやや優勢だった。しかし、中国株が下落して始まり、反発していた日本株が伸び悩むにつれ、円がじり高となった。

  日本株がマイナスに転じた午後には117円60銭まで円高に振れた。日本銀行の黒田東彦総裁が国会で、現時点で追加緩和する考えはないと答弁したことも円買いを後押しした。

  外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、日本株が上昇しても中国株に再び振らされるのではないかとの恐怖感が強く、「上海株が上がろうと下がろうと、不安がなかなか払しょくできない状態」と指摘。ドル・円は「リスクオンでいいんだという気分にならないと、なかなかロング(ドル買い・円売りポジション)を増やせない」と語った。
  

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  15日の中国株式相場は反落。上海総合指数は午後に一段安となり、下げ幅は一時4%を超えている。東京株式相場も続落。日経平均株価は取引開始直後に一時356円高まで上昇したが、その後失速し、93円84銭(0.5%)安で取引を終えた。

  前日の海外市場では、米国株の反発や原油価格の上昇を背景にリスク回避圧力が弱まり、ドル・円は一時118円28銭まで値を切り上げていた。ニューヨーク原油先物相場はアジア時間15日の時間外取引で下落している。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「投資家がかなり損失が出て、戻ったところで反対売買しようという姿勢も強いので、為替も株も戻りが鈍い」とし、「そもそも中国を含めて景気状況が好転しない限り、当局の姿勢を伺いながら市場が動いているというだけで、根本的な要素は変わっていない」と指摘。「完全なリスクオンという状態にはもう戻りにくい」と話した。

米小売売上高  

  この日は米国で昨年12月の小売売上高が発表される。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では前月比0.1%減、自動車を除いたベースでは同0.2%増が見込まれている。

  米セントルイス連銀のブラード総裁は14日、ここ最近の原油価格下落で「市場ベースのインフレ期待の低下が気掛かりになりつつある」と指摘した。同総裁は過去数カ月間、利上げを最も強く主張していた金融当局者の1人だったが、より慎重な姿勢を示した。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、本日の小売売上など米経済指標が予想を下回る結果となった場合には、来週にかけて米金利低下や米株安などでドル・円は週初に付けた116円70円割れや昨年8月のドル安値(116円18銭)を意識した動きになるリスクもあると指摘。「下落が避けられたとしても、リスク環境の不透明感は残っており、ドル・円の上値は重い」と語った。

  ユーロ・円相場は1ユーロ=128円台半ばから一時128円05銭まで円買いとなり、同時刻現在は128円17銭前後。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.08ドル台半ばから1.0890ドルまで強含んだ。
  

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