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日本株続落、中国株安など海外警戒強く午後失速-輸出、金融中心売り

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15日の東京株式相場は続落。下げ止まらない中国株など海外市場動向への警戒が強い上、為替の円高推移で景気や企業業績に対する不透明感が再燃、午後の取引で失速した。輸送用機器や電機など輸出関連、銀行や保険、証券など金融株中心に安い。

  TOPIXの終値は前日比4.10ポイント(0.3%)安の1402.45、日経平均株価は93円84銭(0.5%)安の1万7147円11銭。

  損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの角田成広シニアインベストメントマネジャーは、「あまりにも中国株のボラティリティが大き過ぎる。中国株が振れると元安ドライブの発想が浮かぶ。元安で得をする国は中国以外にない」と指摘した。特に日本株は、「為替が円高になって諸外国の中で株が最も下がってしまいかねない」と言う。

  前日のニューヨーク原油先物の続伸、エネルギー銘柄を中心とした米国株反発の流れを受け、きょうの日本株は資源セクター中心に幅広い業種に買いが先行、朝方に日経平均は一時356円高まで上げ幅を広げた。買い一巡後は伸び悩み、週末とあって持ち高調整、手じまいの売り圧力が高まった午後にマイナス転換、午後2時半前には183円安まで売られる場面があった。時間外取引での原油安や中国株、シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米国株先物の下落も投資家心理を悪化させた。きょうの日経平均の高安値幅は540円と、大発会4日(556円)以来の大きさだ。

日経平均高安値幅の推移

  0.7%安で始まったきょうの中国上海総合指数は次第に売りに押され、日本株終了後に下落率は4%を超えた。中国人民銀行(中央銀行)がウェブサイトで発表した昨年12月の新規融資は5978億元と、市場予想の7000億元に対し未達。また、日本時間今夜の米国株を占うGLOBEXのS&P500種株価指数先物は、基準価格に対し10ポイント以上安く推移した。

  きょうの為替市場では午前にドル・円が一時1ドル=118円20銭台と、前日の東京株式市場の終値時点117円65銭に対しやや円安方向に振れたが、株安を受けてじりじりと円が強含み、117円60銭まで円が買われた。日本銀行の黒田東彦総裁は参院予算委員会で、現時点で追加緩和する考えはないとの見解を示した。

  大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「年初からの株価下落が何かを示唆しているのではないかという疑心暗鬼もあり、急速に戻す状況になりにくい。週末の海外要因の不透明感から警戒が出やすい」とした。

  ただし、日本株は年初からの9営業日のうち、既に8営業日で下落。原油や中国動向などの懸念は払拭(ふっしょく)できていないものの、売られ過ぎを指摘する向きは多い。14日時点の東証1部の騰落レシオは62.9%と売られ過ぎを示す80%以下を下回り、日経平均の25日移動平均線からのマイナス乖離(かいり)も7.6%と、売られ過ぎを示す5%を依然超えたままだ。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、今回の株安は米利上げペースの不透明感や中国の場当たり的な政策対応、日本銀行の金融緩和強化期待の後退という3要因が重なったと分析。「それらをつなぐマスターキーが原油。原油が止まれば、株価も売られ過ぎの修正が入りやすい」とみる。

  東証1部の業種別33指数は保険、証券・商品先物取引、水産・農林、輸送用機器、電機、銀行、不動産、ゴム製品、その他金融、化学など20業種が下落。空運、陸運、小売、電気・ガス、サービス、倉庫・運輸、卸売、食料品、医薬品など13業種は上昇。東証1部の売買高は24億4875万株、売買代金は2兆4906億円。値上がり銘柄数は723、値下がりは1115。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、日産自動車、マツダ、さくらインターネット、第一生命保険、ロームが下落。ブラジル造船合弁事業で損失を計上する川崎重工業は大幅安となった。半面、NTTや日本航空、ニコンは上げ、台湾の鴻海精密工業が買収提案額を7000億円規模に引き上げる方向と15日付の読売新聞が報じたシャープ、JPモルガン証券が投資判断を上げたヤマダ電機は急伸。

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