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原油価格の下落、実態はさらに深刻-中国景気の減速で

トレーダーらが見つめる情報端末に表示される原油価格は約10年ぶりの安値となっているが、インフレ調整後の実質ベースで見ると、さらに深刻な下落であることが分かる。

  米指標原油であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は12日、2003年以来の1バレル=30ドル割れとなった。だが、インフレを織り込むと、サウジアラビアからアジア向けに輸出される原油は26ドルと02年初め以来の安値となり、世紀の変わり目以降、目にしたことのない水準に近づいている。

The Real Price of Crude Oil

  インスティチュート・フォー・ニュー・エコノミック・シンキングのアデア・ターナー会長は原油価格下落について、中国での融資ブームが「巻き戻されている」重要なシグナルだと指摘する。

  英金融サービス機構(FSA)元長官のターナー氏はブルームバーグのインタビューで、世界最大のエネルギー消費国である中国での投資と建設の鈍化が「世界に途方もないデフレ圧力をもたらしており、それが今回の原油下落において起こっている事態の重要な部分を占めている」と述べた。

  ターナー氏は「石油とコモディティの生産者の収入は大幅に落ち込んでいる。それが世界中でこれら生産者の支出に大きな影響を及ぼしている」と語った。

  英スタンダードチャータードの商品調査責任者、ポール・ホースネル氏(ロンドン在勤)は原油の歴史的安値で消費者が受ける恩恵について、燃料税の課税と補助金削減によって薄らいでいると説明。「ただ、どう表現しても現行価格が非常に安いことは確かだ」と述べた。
  
原題:For Real Oil Prices, the Crash Is Even Bigger as China Fizzles(抜粋)

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