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住友商:減損で今期業績予想を撤回-ニッケル事業で770億円の損失

更新日時
  • 従来は2300億円としていた純利益予想を撤回し未定に
  • ニッケル価格の下落が影響し10-12月期に約770億円の減損損失

住友商事は13日、従来2300億円としていた今期(2016年3月期)の連結純利益予想を撤回し、未定に変更すると発表した。ニッケル価格の下落で10-12月期にマダガスカルのアンバトビー・ニッケルプロジェクトで約770億円の減損損失が発生する見込みとなったほか、他の複数の資源案件でも減損計上の可能性があるためとしている。

  足元のニッケル価格が低迷しており、将来の見通しについても当初想定した価格回復は見込めないと判断。ニッケル事業については住友商の投融資額24億ドルのうち7億ドルを減損処理する。

  同日午後、都内で会見した猪原弘之最高財務責任者(CFO)は前期に続く資源事業での減損計上について「身を切られる思い」と話した。大幅に価格が下落している原油や石炭、鉄鋼石、銅の各資源事業についても減損計上の可能性について精査しているとして、「中国経済の減速の度合いが相当なスピードで進んできていることが影響している」と述べた。

  未定とした今期の純利益については「出来たら4桁の最終着地」として1000億円台の最終黒字を確保したい考えを示した。同社は期末配当予想については1株当たり25円という従来の水準を据え置いた。

LMEニッケル価格

  大和証券の五百旗頭治郎シニアナリストは、今回のニッケル事業での減損額は市場の想定を下回る水準だと指摘し、ニッケルの市況動向によっては追加の減損計上懸念は残るとの見方を示した。ゴールドマン・サックスは12月21日付のリポートで、アンバトビー事業での減損損失が1296億円になるとの見通しを指摘していた。また、資源価格の下落により大手商社4社で今期に計約9000億円の減損損失が発生すると予想していた。

  住友商は前期に米国でのタイトオイル事業やブラジルの鉄鉱石事業など計3103億円の減損を計上し、732億円の純損失と16年ぶりの赤字に転落。今期は前期に計上した減損損失がなくなることや自動車関連、海外電力など堅調な非資源事業の貢献で黒字回復を見込んでいた。

(猪原CFOの会見でのコメントを第3段落に追加して更新します.)
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