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原油安予想的中のガンドラック氏、16年の投資と経済に再び弱気論

更新日時
  • 「今は資本を守る市場であって、利益を出せる環境ではない」
  • 商品相場の下落は中国経済の弱さの表れ

市場の先行きに最も弱気な投資家の1人によると、悪いニュースはさらに続きそうだ。

  ダブルライン・キャピタルの共同創業者ジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は、市場見通しに関する12日のウェブ放送で、商品相場の下落は中国経済の弱さの表れであり、それがより不安定な事実上の人民元切り下げにつながると予想した。米連邦準備制度の行動は存在しないインフレとの戦いで、国内総生産(GDP)の伸びに打撃を与えていると指摘。株式相場は高利回り債に追随して値下がりし、原油安が中東などの政情不安を招きかねないと付け加えた。

  ガンドラック氏は「今は資本を守る市場であって、利益を出せる環境ではない」と述べ、経済成長については「2016年はそれほど素晴らしくならないだろう」と語った。同氏率いる「ダブルライン・トータル・リターン・ボンド・ファンド」(運用資産523億ドル)の昨年のリターンはプラス2.3%で、ブルームバーグが集計する同種ファンドの94%を上回る成績だった。

  同氏によれば、米製造業が既に不況下にあることから、今年の世界経済成長率は1.9%に減速の可能性があり、サービス業がさらに落ち込めばリセッション(景気後退)入りの確率は約50%だという。

  ガンドラック氏はまた、株式市場は2016年序盤に苦戦が続く公算が大きく、その後「買いの好機」が年内に到来する見込みだと予想。また、レバレッジを利用して高利回り債に投資したヘッジファンドで解約が増えるのに伴い、高利回り債も恐らく今年序盤に値下がりするとの見方を示した。同氏はさらに、「16年第1四半期に実に醜い状況を目にする恐れがある」と述べ、「低下するインフレに対して米金融当局が利上げのドラムを鳴らし続けた場合、そうした事態が起こる確率は特に高い」と語った。

  長期債相場については、市場から離れようとするよりも米10年物金利が上昇するのか低下するのかを見極める考えを示し、「大きく動いてくるなら、それに追随する戦略を取る」と指摘した。

  先週12年ぶりの安値を付けた原油相場に関して同氏は、12日に底を付けたようだと述べ、1バレル=45ドルに回復の可能性があると予想。ただ、そうした回復でも負債の多いエネルギー関連企業にとって十分な救いにはならず、デフォルト(債務不履行)の増加につながるとの見方を示した。

  また、金相場上昇の兆しが見られることから、商品相場は底入れに向かいつつあると指摘。金は1トロイオンス=1400ドルに達すると予想した。

  1年前に同氏は、原油価格が下落し、米国債相場は横ばい、インフレは顕在化せず、高利回り債は資源・エネルギー価格の下落で逆風に直面すると予想し、的中していた。一方、金価格上昇の見通しは外れた。

Jeffrey Gundlach

Jeffrey Gundlach.

Photographer: Scott Eells/Bloomberg

原題:Gundlach Paints Bearish Outlook for 2016 Investing, Economy(抜粋)

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