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あおぞら銀:欧州で融資強化、収益性高いユーロ・ポンド建てに注力

  • ロンドン現法が3月にも業務開始、基点にローン獲得へ
  • 海外向け融資残高の欧州シェア10%超への拡大目指す-現在6%

あおぞら銀行は欧州で企業向け融資を強化する。海外貸し出しで中心となっているドルの調達コストが上昇する中、相対的に安定している欧州ユーロや英ポンド建て融資の拡大を目指す。高めの金利を適用できる一部の低格付け企業も対象とし収益性を高める狙いだ。

  あおぞら銀インターナショナルファイナンス本部長(執行役員)の倉石英明氏は、ブルームバーグとのインタビューで「収益の源泉として海外融資の強化を進める」と述べた。中でも「経済規模が北米に次いで大きい欧州で一歩踏み出す」とし、3月にも稼働するロンドン現地法人を基点に攻勢を強める考えを示した。

  同行は昨年6月に公的資金を完済し、収益力の強化に取り組んでいる。今期から3カ年の中期経営計画では、低金利下にある国内での収益性が伸び悩む中、利ざやの厚い海外融資の拡大を重要戦略に掲げた。18年3月末までに海外貸出金残高1兆円を目指す。

  あおぞら銀の2015年9月末の貸出金残高2兆6100億円のうち海外向けは約3割に当たる8070億円。内訳は北米76%、アジア15%で欧州は6%にとどまる。倉石氏は地域別リスクを分散する観点からも「欧州を10%を超えるまで育てたい」と述べた。

調達コスト

  倉石氏は海外融資に必要な外貨調達について、米国の利上げなどで「ドルはコストが上がっているが、ユーロやポンドは安定している」と指摘。企業に貸し出す際の上乗せ金利(スプレッド)が北米と欧州で同じ水準ならば、調達コストが安い「欧州でローンを推進する方が収益性が高い」とみている。

ドル調達コストの上昇

  ブルームバーグのデータによると、ドルの調達コストを示す5年物ドル・円ベーシススワップは15年初めの61bp(1bp=0.01%)から年末までに83bpに拡大した。全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は12月の会見で「米国経済の一人勝ちが続くと、結果的にはドル調達コストの上昇がこれからも続く」と述べた。

  あおぞら銀の倉石氏は欧州について「ほとんどの国の経済はプラス成長にあり、ローン市場は拡大する」とみる。イギリスやドイツ、オランダなどの大型M&A(企業の合併買収)やインフラ整備案件を狙う。収益性を重視するため「格付けでダブルBからシングルBクラスを中心に厚いスプレッドを確保したい」と語った。

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