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債券は反落、長期金利最低更新後に売り優勢-フラット化の反動との声

更新日時
  • 長期金利は一時0.19%まで低下後、0.23%まで売られる
  • 日経平均は700円超す下落場面も、終値では1万7000円台回復

債券相場は反落。長期金利が過去最低水準を更新したことで反動の売りが優勢になった。市場参加者からは、3カ月半ぶりに1万7000円を割り込んだ日経平均株価が取引終盤に下げ幅を縮めたことも重しになったとの見方が出ていた。

  14日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.20%で開始。午前は同水準で推移した。午後に入ると一時0.19%を付け、2015年1月20日に記録した過去最低を下回った。その後は売りが優勢となり、0.23%まで上昇した。

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  新発20年物の155回債利回りは一時1bp低い0.90%と昨年1月22日以来の低水準を付けたが、長期金利が上昇に転じると0.955%まで上昇。新発30年物の49回債利回りは0.5bp低い1.17%と1年ぶり低水準を付けた後、1.23%に水準を切り上げた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「10年債利回りが0.19%と過去最低を更新したことでいったん達成感から利益確定の動きが出ている」と説明した。「20年債については来年度からの発行減という状況、キャリーやロールダウン面での魅力、発行が1.2兆円あるといった点からアクティブ年金や銀行勢のトレーディングが集まっていた。足元でラリーしていた分、カーブ全体のブルフラットの巻き戻しを誘発している」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比2銭高の149円52銭で開始した。午後に入ると、一時149円66銭と13日に付けたこれまでの最高値149円54銭を更新。その後は売りが優勢の展開となり、結局は12銭安の149円38銭で引けた。

  アムンディ・ジャパンの浜崎優投資情報部長は、「債券相場は年初から買われてきた流れが続いて高値を更新し、長期金利は最低を更新した。原油安、中国株安、地政学的リスクのほか、予想インフレ率の低下など売る要因が見当たらない」と指摘。ただ、「今日は日経平均の下げに連動して動いたようだが、1万7000円台を回復して終えた。あす株価が戻すようであれば、長期金利は需給面の要因もあるが、上昇圧力がかかる可能性もある」と話した。

  この日の東京株式相場は下落。日経平均は前日比2.7%安の1万7240円95銭で引けた。一時は800円近い下げとなり、昨年9月以来となる1万7000円を割り込む場面があった。

  ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「リスクオフのボトムが見えない中、米国債も一段と買われ、債券を売る材料が見当たらない。日銀の大規模な買い入れでどうしても金利低下バイアスがかかりやすい。株式市場は大幅な反発を何回か繰り返せばセンチメントも落ち着いてくるが、まだ下げ止まったか分からず債券は売れない」と話した。

  13日の米国債相場は小幅続伸。米10年債利回りは前日比1bp低下の2.09%で引けた。一時は2.04%と約2カ月半ぶり低水準を付けた。世界的な景気減速懸念を背景に10年債入札が順調だったことが手掛かり。一方、米株相場は大幅安。原油安への警戒感から売りが優勢となり、S&P500種株価指数は同2.5%安で引けた。

日銀国債買い入れ

  日銀が今日実施した今月5回目となる長期国債買い入れオペ(総額1.27兆円)の結果によると、残存期間3年超5年以下の応札倍率が前回から低下した。一方で1年超3年以下と、5年超10年以下はやや上昇した。

  財務省は15日午前、流動性供給入札を実施する。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札で、今回の対象銘柄は残存期間15.5年超から39年未満。発行予定額は3000億円程度。21日には、同じ超長期ゾーンの20年国債入札が予定されている。

  メリルリンチ日本証の大崎氏は、20年債利回り上昇について、「来週の入札が頭にあるかもしれない。昨年1月も20年債入札後に相場が崩れたことは市場参加者の記憶にあることから、少しリスク量を落としたいというインセンティブが働いた可能性はゼロではないだろう」と話した。

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