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円下落、人民元安定や株高でリスク回避緩和-対ドルで118円台前半

更新日時
  • 一時は118円36銭と3営業日ぶりの水準までドル高・円安が進行
  • 人民元の中心レート、4営業日連続で前日とほぼ同水準に設定

13日の東京外国為替市場では円が下落。中国人民元の安定や株価の上昇を背景に投資家のリスク回避姿勢が和らぐ中、円に売り圧力が掛かった。

  ドル・円相場は1ドル=117円台後半から一時118円36銭と3営業日ぶりの水準までドル買い・円売りが進行。午後4時10分現在は118円17銭前後となっている。中国人民銀行(中央銀行)はこの日、人民元の対ドルでの中心レートを4営業日連続で前日とほぼ同水準に設定した。中国が発表した昨年12月の貿易統計では、輸出(人民元ベース)が予想外の増加となった。

  SMBC信託銀行プレスティアの尾河真樹シニアFXマーケットアナリストは、「人民元はコントロールはできているが、少しずつ自由化していく流れの中で元売り圧力はある程度市場に任せるという流れも少しあるだろうし、元安に行けば輸出が改善するということもある」と指摘。「過度のリスク回避姿勢が少し和らいでいる」と語った。  

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  ユーロ・円相場は1ユーロ=127円台後半から一時128円16銭と2営業日ぶりの水準までユーロ買い・円売りが進み、同時刻現在は127円92銭前後。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.08ドル台後半から値を切り下げ、一時1.0811ドルと3営業日ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた。

中国と原油

  中国の税関総署が発表した12月の貿易統計によると、輸出は人民元ベースで前年同月比2.3%増加した。11月は3.7%減だった。輸入は人民元ベースで4%減と1年2カ月連続で減少したが、前月の5.6%減から減少幅が縮小した。貿易黒字は3820億元(約6兆8700億円)となった。

  人民銀は13日、人民元の中心レートを1ドル=6.5630元に設定した。中国が人民元相場を安定化させる取り組みを強化したことで、世界の金融市場の混乱が和らぐとの楽観から前日の欧米株式相場は上昇。13日のアジア市場では東京株式相場が7営業日ぶりに大幅反発した。

  上田ハーローマーケット企画部の山室宏之氏は、為替市場は足元、リスクオフトレードによる円買い一辺倒の状態から脱し始めており、ポジションが偏っていることを感じさせると指摘。契機さえ得られれば、短期的にリスクオフポジション巻き戻しの動きが強まる可能性が高いとし、「株式市場の反発が円ロングポジションを炙り出す展開につながるかに注目したい」としていた。

  一方、中国株はプラス圏で推移していたが、午後にかけて下げに転じ、上海総合指数は3000割り込んで引けた。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの柳谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、中国人民元による人民元買い介入もあり、中国発の話はいったん収まっているが、「これがすぐに完全収束するとは思えない」と指摘。「波乱を引き起こすリスクはまだ高い状態なので、もろ手を挙げてもう終わりというにはほど遠いのではないかと思う」と話した。

  12日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落し、一時、12年ぶりに1バレル=30ドルを割り込んだ。アジア時間13日の時間外取引では上昇し、30ドル台後半で推移している。
 
  ナショナルオーストラリア銀行の通貨戦略グローバル共同責任者、レイ・アトリル氏(シドニー在勤)は、「中国は別として、世界的に圧倒的な影響を金融市場に与えているのは執拗(しつよう)な原油価格の下落だ」とし、当面円は買われやすく、資源国通貨には下落圧力がかかるはずだと述べた。

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