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上司があなたの彼女へのメールのぞき見-裁判所が雇用主の権利認める

  • 雇用主には勤務時間中にやり取りされた電子メールを見る権利がある
  • 欧州人権裁判所が12日、ルーマニア人男性の訴えについて判断下した

上司は部下である社員が勤務時間中に送受信した電子メールを、恋人とのやり取りなど個人的な内容も含めてチェックできる-。欧州人権裁判所はこのように判断し、ヤフーでの個人的なチャットを勤務先でのぞき見された後に不当解雇されたと主張していたルーマニア人男性の訴えを退けた。

  裁判所は12日、「従業員が勤務時間中に職務を遂行しているか確かめたいと雇用主が考えるのは不合理ではない」との判断を示した。

  世界各国政府や司法当局は今、個人のプライバシーと国家安全保障の間でどうバランスを取るかという難題に取り組んでいる。そのようなタイミングで出た今回の判決は、欧州連合(EU)での今後の裁判に影響するだろうと、法律家らは考えている。

  ロンドンの法律事務所、ルイス・シルキンで雇用問題の共同責任者を務めるマイケル・バード氏は、個人的な通信の内容を根拠に職場での処遇を決めることを合法とした点に大きな意味があると指摘。「この判決で重要なのは、ヤフーチャット個人使用の事実だけでなく、チャットの内容を雇用主が利用することを認めた点だ」と述べた。

  ボグダン・ミハイ・バーブレスク氏は2008年、雇用主による契約打ち切りの決定は個人の生活と個人的な通信に対する自身の権利を侵害するものだと主張し、ルーマニア当局を相手取って欧州人権裁判所に訴えを起こした。

  04-07年にかけてセールス担当エンジニアとして働いていた同氏は、会社の要請で顧客との連絡のためにヤフー・メッセンジャーのアカウントを作ったが、これを個人的にも利用。同氏に対し雇用主は07年7月、数日間の監視で婚約者との数回のやり取りが分かるなど、会社の規定に違反していると告げた。

  欧州人権裁判所は「雇用主の監視の範囲は限定的かつ相応だった」とし、さらにはバーブレスク氏が「個人的な目的のためにヤフー・メッセンジャーを利用した理由について納得できる説明をしていなかった」として、ルーマニア当局の判断は妥当だったと断じた。

原題:Bosses Can Snoop on E-Mails to Your Girlfriend, Court Says (1)(抜粋)

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