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人民元安で一段の円高も、インバウンド消費に逆風-SMBC日興

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SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、中国人民元は対円でさらに下落する可能性があり、一段の円高が中国観光客のインバウンド消費の減少など日本経済にとって逆風になると指摘する。

中国からの訪日外客に元安の逆風

出所:日本政府観光局

  中国が人民元の実質切り下げを発表した昨年8月11日以来、元は対ドルで6%下落。対円ではその2倍となる12%の元安が進んでいる。牧野氏は、「元は円に対しては過去3年でものすごく強くなったので、円に対しては他の通貨に比べると割高だった」と説明。このため、「元は円に対して一番安くなろうとしている」とし、元・円レートが比較的安定していた2013-14年の平均レートの1元=16.5円程度まで戻れば、ある程度の「あく抜け感」があると語った。

  元は2013年から15年までの間に対円で33%上昇した。ブルームバーグのデータによると、元は12日午後5時半現在、17.871円前後で推移している。
  
  牧野氏は、人民元はドルとペッグしているため、対ドルで他通貨が安くなる中で元は高くなっており、中国には高過ぎる為替が中国経済に悪影響を与えるのを遮断したいという正当な理由があると語った。その上で、対ドル以上に対円で人民元安が進めば、ドル・円はさらに円高に振れることになるとし、ドル・円が1ドル=115円になってくれば、日本の上場企業の経常利益が減益となると分析した。

  また、すでにピークアウトしている中国からの訪日客によるインバウンド消費についても、「数的にも1人当たりの支出にしても両方の効果で減ってしまうことになる」と指摘した。

(第3段落の元・円相場の水準を差し替えて更新します.)
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