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経常収支は17カ月連続黒字、配当金や利子が貿易赤字穴埋め-11月

更新日時
  • 黒字額は1兆4584億円、予想上回る-原油安で貿易赤字も縮小
  • 訪日客増加で旅行収支の黒字最大、知的財産権使用料も黒字拡大

モノやサービスを含む海外との総合的な取引を示す経常収支は、11月速報で17カ月連続の黒字となった。貿易収支は3カ月ぶりの赤字になったものの、海外配当金や債券利子などの第一次所得収支が下支えした。

  財務省が12日発表した国際収支統計によると、経常収支は1兆1435億円の黒字となった。ブルームバーグの調査による予想中央値(8950億円の黒字)を上回った。10月は1兆4584億円の黒字だった。貿易収支は2715億円の赤字。内訳は輸出が前年同月比6.3%減の5兆9233億円、輸入は同10.9%減の6兆1947億円で、赤字幅は同57%縮小した。原油の輸入額の減少が主な要因。

  第一次所得収支は同21.2%増の1兆5423億円の黒字だった。前年10月にあった配当が今年は翌月にずれ込む「期ずれ」の発生などにより、11月としては比較可能な1985年以来、過去最大を記録した。

経常収支

  モノ以外の輸送や旅行などの取引にかかるサービス収支は615億円の黒字と3カ月ぶりに黒字に転じた。自動車を中心に知的財産権使用料が96年以降、11月として過去最大、単月としても過去2番目となったほか、外国人旅行者の増加を背景に旅行収支も11月として過去最大の黒字を記録した。

  SMBC日興証券の日本担当シニアエコノミストの宮前耕也氏は発表後のリポートで、貿易収支が季節調整済みベースでみると1032億円の黒字と8カ月ぶりの黒字に転換したことから、「原油はじめ商品市況下落を背景に貿易赤字体質からいったん脱却した」と指摘。一方で、生産拠点の海外移転・輸入依存度上昇により黒字幅は膨らみにくく、「モノよりもカネで稼ぐ構造に変化している」との見方を示した。

(発表内容やチャート、コメントを追加します.)
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