コンテンツにスキップする

長期金利が1年ぶり低水準、株安や日銀買いオペ受け-過去最低に接近

更新日時
  • 先物は5銭高の149円38銭で終了、その後の夜間取引では最高値更新
  • 新発20年・30年物国債利回りは昨年1月以来の低水準を更新

債券相場は上昇。長期金利は1年ぶりの低水準を付け、過去最低水準に接近した。国内株式相場の大幅続落に加えて、日本銀行の長期国債買い入れオペ実施による需給引き締まりを背景に買いが優勢となった。

  12日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.23%で取引を開始。その後は徐々に水準を切り下げ、0.215%と2015年1月26日以来の低水準に達した。昨年1月20日に記録した過去最低水準の0.195%まであと2bpに迫った。

relates to 長期金利が1年ぶり低水準、株安や日銀買いオペ受け-過去最低に接近

  新発20年物の155回債利回りは0.92%、新発30年物の49回債利回りは1.185%と、ともに昨年1月22日以来の水準まで低下した。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「債券は需給で動きやすいものの、海外市場が大きく動いており、日経平均株価が1万7000円割れの局面となれば、一段と金利が低下する展開になると思う」と指摘した。「中国株は売買制限などいろいろな措置を行っているが、完全にポジションが整理されているわけでないので、売りが出ると値動きが荒くなる。市場は質への逃避の動きとなりやすい」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は前営業日終値比1銭高の149円34銭で開始し、いったん149円30銭まで下落。直後から水準を切り上げ、一時149円39銭まで上昇。結局は5銭高の149円38銭で引けた。その後の夜間取引では149円42銭を付け、これまでの最高値149円40銭を上回った。

日経平均一時500円超の下げ

  この日の東京株式相場は大幅続落。中国市場に対する警戒感などを背景に売りが優勢となり、日経平均株価は2.7%安の1万7218円96銭で引けた。一時500円を超す下げ幅となった。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「米国株は若干戻したが、日本株の場合は中国懸念が解消されたわけではないので続落。前週の円債は金利低下のピッチが少し速かったものの、発行される国債がほとんど日銀に吸収される需給環境下、金利低下の方向しかリスクを取りづらい面がある。そもそも売りを出せる投資家もそれほどいないだろう」と言う。

  11日の米国債相場は下落。10年債利回りは前週末比6bp上昇の2.18%程度で引けた。米株式相場が上げたことなどが売り材料となった。

  メリルリンチ日本証の大崎氏は、「中国懸念は昨年夏から続いており、表面化するたびにリスクオフ的な展開になる。人民元安が進んでもリスクオフ。原油安が進んでも低インフレ懸念。米利上げペースを緩めても、いずれも金利低下要因。上昇要因はなかなか見つけづらい」と分析した。
 
  日銀が今日実施した今月4回目となる長期国債買い入れオペ(総額8900億円)の結果によると、残存期間1年以下、3年超5年以下の応札倍率が前回から低下した。一方、1年超3年以下は上昇した。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、債券市場について、「来週の20年入札まで大きな供給がなく、日銀買い入れ結果も強いものになり、金利は上がりづらい状況が続く」と指摘。ただ、「10年金利が史上最低の0.195%に近づいており、高値を警戒する必要がある」と言う。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE