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日本株が初の開幕6日続落、円高や原油安、中国警戒-東証全業種安い

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12日の東京株式相場はTOPIXが6日続落し、年始からの連続安記録としては過去最長となった。為替の円高進行や12年ぶり安値となった海外原油価格の下落、中国経済・市場動向に対する警戒感が強く、鉱業や石油、非鉄金属など資源関連株、電機など輸出関連株、銀行や証券など金融株中心に東証1部33業種は全て安い。

  TOPIXの終値は前週末比45.37ポイント(3.1%)安の1401.95、日経平均株価は479円(2.7%)安の1万7218円96銭。東京証券取引所によると、TOPIXの年始6日続落は1969年の指数算出開始以降で初めて。前身の指数時代を含む49年の東証再開以降でも初のケースとなった。

  りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは、「中国の景気がこの半年間に良くならず、当局は小手先の対応でマーケットを混乱させていることが投資家に見えてしまっている」と指摘。きょうの下げも、新たな危機感が高まっての売りという感じはしないが、「新年を迎えてことし1年をみたときに昨年ほど市場の先行きが楽観できないと感じた投資家は、株のポジションをグローバルに落とし、キャッシュや債券に退避しておこうという心理が働きやすい」と言う。

  11日の為替市場では中国の市場混乱が世界的に影響を及ぼし、南アフリカ・ランドやブラジル・レアルなどの資源輸出国通貨の下げが拡大。南アランドはドルに対し過去最低を付けた半面、円は買われ、ドル・円相場は一時1ドル=116円70銭と昨年8月以来のドル安・円高に振れた。きょうはおおむね117円台で推移。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、昨年12月調査)によると、大企業・製造業の2015年度下期の想定為替レートは1ドル=118円。

  11日のニューヨーク原油先物は5.3%安の1バレル=31.41ドルと続落、終値で03年5月以来の安値となった。商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたヘッジファンドなど大口投機家のポジション動向によると、5日までの週のWTI原油先物のネットロングは24%縮小。また、ニューヨーク銅先物は6年ぶり安値を付けた。ニューヨーク原油は、東京時間12日午後3時時点の時間外取引でも下落している。

  SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「米国はFOMCの考える年4回のペースで利上げしていくことがある程度見え、マーケットが考える2回との間にギャップがある」と指摘。両者を埋める形で米金利が上昇すれば、「新興国からマネーが逃げやすくなる。昨年以上にことしは金融市場全体がボラタイルになる可能性がある」と話した。また同氏は、足元で想定レートを超す円高となり、「円安によって生まれてきた企業利益はそがれるかもしれない」と警戒感を示していた。

  一方、中国人民銀行は12日、人民元の中心レートを1ドル= 6.5628元と前日とほぼ同水準に設定した。中国上海総合指数は0.3%高できょうの取引を開始した後、下げに転じ一時節目の3000を割り込むなど不安定な動きだった。人民銀は投機的取引を抑え込むため、国有銀行を通じて11日以降、オフショア人民元市場に繰り返し介入していると事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。市場介入の動きについて、りそな銀の戸田氏は「マーケットの変動を抑え込むことになれば市場は好感するが、きょうだけではまだ良くわからない」としている。

  日本株は大発会から全営業日で下落、東証1部の騰落レシオが62.9%と3年半ぶりの低水準と売られ過ぎ感は出ているものの、この日も下げ止まらなかった。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、「何かが材料になって急落が起こると、価格が動いたこと自体が引き金となり、歯止めが効かなくなってしまう」と人工知能やアルゴリズム取引の反映により、マーケットが変質しているとみていた。

  東証1部33業種は鉱業、石油・石炭製品、海運、非鉄、鉄鋼、保険、証券・商品先物取引、銀行、電機などが下落率上位。東証1部の売買高は26億3516万株、売買代金は2兆9732億円。上昇銘柄数はわずか33にとどまり、下落は1890に達した。きょうは国内新興市場への売り圧力も目立ち、マザーズ指数は6%安と急落。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループやソニー、村田製作所、三井物産、マツダ、キーエンス、任天堂、ユニ・チャーム、JR東日本、住友金属鉱山、クボタが売られ、3ー11月期決算でGMS事業の収益改善ペースの鈍化に懸念が広がったイオンは急落。半面、さくらインターネット、バンダイナムコホールディングスは高い。

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