コンテンツにスキップする

1月11日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ボラティリティが上昇、3カ月ぶり高水準

11日のニューヨーク外国為替市場は通貨のボラティリティを示す指 数が3カ月ぶりの高水準となった。中国の市場混乱が世界的に影響を及 ぼし、中国の需要に強く依存している国の通貨は打撃を受けた。

南アフリカ・ランドやブラジル・レアルなどの資源輸出国通貨は特 に下げた。この日の原油相場は下落。円は下げ幅を縮小した。

みずほフィナンシャルグループの為替セールス担当ファビアン・エ リアソン氏(ニューヨーク在勤)は「市場は本当に流動的だ」と述べ、 「株式市場は方向が定まらず、原油は引き続き下げている状況だ」と続 けた。

JPモルガン・グローバルFXボラティリティ指数はニューヨーク 時間午後5時現在、10.43%。これは終値ベースで9月30日以来の高水 準。ランドは2.9%安。ブラジル・レアルは0.7%下げた。

円は対ドルで0.4%下げて1ドル=117円76 銭。一時は0.7%安まで 売り込まれた。

HSBCホールディングスの米外国為替戦略責任者、ダラフ・マー 氏(ニューヨーク在勤)は「ドル・円の相場は株式市場で起きているこ とを映し出している」と述べた。

原油下落を背景にドルはカナダ・ドルとノルウェー・クローネに対 して上昇した。マー氏は「投資家が関心を持っているのはリスクのオン とオフのスペクトルだ」と述べ、「円や豪ドル、カナダ・ドルに対する 前向きな関心はドルを上回るだろう」と続けた。

原題:Currency Volatility Jumps to 3-Month High as Turmoil Persists(抜粋)

◎米国株:小幅高、取引終盤に買い集める-アップルやインテル高い

11日の米国株市場では、S&P500種株価指数が小じっかり。日中 は上げ下げを繰り返す展開だった。中国経済減速の影響が広がるとの懸 念で商品株が下げたものの、午後遅くになってアップルやインテルを中 心とする買いが売りをこなした。

アップルとインテルは先週、大きく下落していた。百貨店のメーシ ーズはこの日、ここ2年で最大の上げ。同社には、不動産資産の分離を 求める圧力が強まっている。資源会社フリーポート・マクモランは20% 安。シェブロンも下げた。原油と銅の急落が手掛かり。またバイオ技術 株も売られ、ヘルスケア株の指数を押し下げた。バイオ技術株はここ3 カ月で最長の連続安となっている。アルコアは通常取引終了後の時間外 取引で上昇。決算で利益が予想を上回った。

S&P500種株価指数は前週末比0.1%高の1923.67。一時1.1%安ま で下げる場面もあった。取引終了前の1時間で1.3%戻し、それまでの 下落分を帳消しにした。ダウ工業株30種平均は52.12ドル(0.3%)高 の16398.57ドル。

フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責 任者(CIO)は「中国に関しては、影響波及のシナリオがすでに展開 し終わっており、国としても経済情勢に対応する一定の姿勢を示してい ることから、それほど深刻な問題ではなくなる可能性がある」と指摘。 「注目が中国から離れて決算シーズンに移れば、市場のトーンは改善さ れる可能性がある」と続けた。

情報技術株の指数は一時0.7%安まで下げていたが、午後に上げに 転じ、0.6%高で終了した。一般消費財も0.8%を超える上昇。金融も一 時の下げから反転した。KBW銀行指数は一時0.9%安まで下げる場面 もあった。

新年に入りボラティリティは高まり、世界経済への懸念も広がって いる。そうした中で株価は下落。S&P500種は先週大きく下げ、年初 の5日間としては過去最大の下落となった。中国の減速が予想よりひど いとの不安を背景に世界的な株安につながった。8日は米雇用統計で底 堅さが示されたものの、株価の下落を止められなかった。

アルコアはニューヨーク時間午後4時58分時点で0.5%高。同社 の10-12月(第4四半期)決算は利益が予想を上回った。今週はJPモ ルガン・チェースやインテル、シティーグループなど11社が四半期決算 を発表する予定だ。

昨年8月の株売りの後、相場の下落を抑える上で企業の利益は非常 に重要な要素だった。S&P500種は2015年に前年比0.7%安だった一 方、FBNセキュリティーズのデータによれば、4回ある決算シーズン のピーク時に株式を買い入れる戦略を取っていた場合は、約11%のリタ ーンが得られた。

スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンランダ ー氏は「米経済は安定したペースで前進している」とし、「外部要因が 利益と売上高の伸びに圧力となりつつある。よって投資家は今週の企業 決算を注視するだろう」と続けた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は10%低下の24.30。先週は48%上昇していた。

S&P500種の業種別10指数では7指数が上昇。消費関連や電気通 信サービスの指数が最も上げた。一方で下げたのはエネルギー、素材、 ヘルスケアの3指数。

メーシーズは2013年11月以来の大幅な上昇率。ヘッジファンドのス ターボードは、メーシーズの不動産から価値を引き出そうと、同社への 圧力を強めた。コールズは4.6%高。同社がプライベートエクイティ (PE、未公開株)投資会社への身売りを含む選択肢について助言を得 るため、投資銀行を雇うか検討中との、米紙ウォールストリート・ジャ ーナル(WSJ)の報道に反応した。

一方、S&P500種のエネルギー銘柄40銘柄のうち37銘柄が下落。 エネルギー株指数は5年ぶり安値となった。原油相場は6営業日続落と なり、12年ぶり安値。過去6日間での下落率は16%に達している。

S&P500種のヘルスケア株指数は10月6日以来の安値。ナスダッ ク・バイオテクノロジー指数は3.4%下げ、過去8営業日の下落率 は15%となった。

原題:U.S. Stocks Rebound in Late-Session Rally Paced by Apple, Intel(抜粋)

◎米国債:反落、10年債利回り上昇-中国の影響長引かないとの見方

11日の米国債相場は反落。10年債利回りは約2カ月ぶりの低水準か ら上昇した。中国株の急落とそれに伴う新興市場の動揺が米経済見通し に持続的な影響を及ぼすとの懸念が弱まり、国債売りが出た。

30年債利回りはほぼ2週間ぶりの大幅上昇。アトランタ連銀のロッ クハート総裁はこの日、年内の金融政策は引き締め継続が望ましいと し、世界的な株安が米国経済に影響を及ぼす可能性は低いと述べた。米 財務省は今週、総額580億ドルの中長期国債入札を12日から実施する。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏は「株式市場では安定のようなものが見られ、それが米国債 利回りの小幅上昇につながっている」と指摘した。

総額340億ドルの10年債と30年債の入札を控え、長期債は2年債よ りもパフォーマンスが悪かった。2年債に対する30年債の上乗せ利回り は拡大し、終値ベースで昨年12月9日以来の最大。財務省は12日に240 億ドル相当の3年債入札を実施する。利回り曲線のスティープ化は経済 成長のペースが速まり、インフレが加速するとの見方を反映している可 能性がある。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.18%。同年債(表面利率2.25%、2025年11月 償還)の価格は17/32安の100 21/32。利回りは過去7営業日で19bp低 下し、10月29日以来の低水準となる2.11%を付けた。

30年債利回りはこの日6bp上昇の2.97%と、12月29日以来の大幅 な上げとなった。

先週は中国が人民元押し下げを図ったため、世界的に株式相場が下 落し、国債が上昇した。

シティグループのストラテジスト、ジャバズ・マサイ氏は8日付の リポートで、10年債利回りが今月、2%未満に低下できない理由はない と指摘。社債のポジションがオーバーウエートになっており、これを手 じまう必要に迫られれば米国債の需要が高まるとの見方を示した。

金利先物市場には3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合まで の利上げ確率は40%として織り込まれている。4月会合まででは45%と なっている。この算出は次の利上げ後に実効FF金利が新たな目標レン ジの中央になるとの仮定に基づく。

TDセキュリティーズの世界金利戦略の責任者、プリヤ・ミスラ氏 は株式相場の上値の重さが10年債利回りの上昇を幾らか抑制していると 指摘。米金融当局が「3月に利上げを実施できるのは明らかだが、それ でもなお非常に緩和的だ」と語った。

原題:U.S. 10-Year Yields Rise From 2-Month Low on Risk Appetite Gain(抜粋)

◎NY金:続落、堅調な米雇用統計と中国株安で日中は綱引き

11日のニューヨーク金先物相場は続落。中国株が一段安となったこ とから逃避需要の買いに支えられた一方、強い米雇用統計は売り材料に なり、日中はもみ合いの展開だった。先週は週間ベースで昨年8月以来 の大幅上昇となっていた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物3月限は前週末 比0.2%安の1オンス=1096.20ドルで終了。一時は0.9%上昇する場面 もあった。

UBSグループのストラテジスト、ジョニ・テベス氏(ロンドン在 勤)は電子メールのリポートで「金は強い米雇用統計にもかかわらず持 ちこたえているが、今のところ100日移動平均線の1109ドルでレジスタ ンスに直面しているようだ」と指摘。「金連動型上場投資信託 (ETF)への資金流入は支えになる」と述べた。

銀先物3月限は0.4%下げて13.866ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナ先物4月限は3.7%下落の846.30ドル。パラ ジウム先物3月限は一時4.2%安の473.05ドル。

原題:Gold Pulled Around in Tug of War Between Strong U.S., Weak China(抜粋)

◎NY原油:続落、12年ぶり安値-ヘッジファンドがロング縮小

11日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)先物は続落し、12年ぶり安値。先週全体で10%下げ た後、この日は5.3%安で引けた。商品先物取引委員会(CFTC)が まとめたヘッジファンドなど大口投機家のポジション動向によると、5 日までの週のWTI原油先物のネットロングは24%縮小した。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「中国 が底打ちする兆候を探しているが、まだ見えてこない」と話す。「ドル 高がブレント原油をバレル当たり20ドルまで押し下げるとの見方には疑 問がある。しかし現実にその可能性があるのは確かだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前週 末比1.75ドル(5.28%)安い1バレル=31.41ドルで終了。終値ベース で2003年5月以来の安値となった。

原題:Crude Oil Tumbles to 12-Year Low as Hedge Funds Head for Exit(抜粋)

◎欧州株:9月以来の安値、終盤に上げ消す-資源銘柄に売り

11日の欧州株式相場は下落。荒い値動きの中、取引終盤に一時の上 げを消す展開となり、指標のストックス欧州600指数は昨年9月以来の 安値に沈んだ。前週は週間ベースで約4年ぶりの大幅安となっていた。

ストックス600指数は前週末比0.3%安の340.23で終了。資源銘柄は 下げに転じた。輸出株への依存度が大きいドイツのDAX指数も0.3% 下落。一時は1.3%上げていた。

コメルツ銀行のグローバル株式担当エコノミスト、ピーター・ディ クソン氏は「不透明感は消えていない。ちょっと物事がうまくいかない だけで、元の状況に戻る」と発言。ただ、「中国情勢に対する市場の反 応は極めていき過ぎだ。欧州のファンダメンタルズは全く悪くない。ユ ーロ安とエネルギー価格の大幅下落から一段の恩恵がもたらされる公算 が大きい」と語った。

この日の相場は下落したものの、投資家らは比較的落ち着いてきた もようだ。ユーロ・ストックス50指数の急落に備えた保険の役割をする オプションの指標、Vstoxx指数は0.6%低下した。

個別銘柄では、オランダの試薬・解析技術メーカー、キアゲン が11%安。第4四半期決算が一部明らかになり、失望売りが出た。一 方、前週大きく下げていたドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲ ン(VW)の優先株は1.7%上昇。スペインのサンタンデール銀行は 1%値上がり。同銘柄の買いをエクサンBNPパリバが勧めた。

原題:European Stocks Erase Advances in Final Hour as Miners Decline(抜粋)

◎欧州債:総じて下落-週内に最大250億ユーロの債券発行か

11日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。今週は起 債が多く、その発行総額は最大250億ユーロ(約3兆2000億円)に上る と、みずほインターナショナルは見積もっている。

スペイン国債の下げが目立った。カタルーニャ自治州で分離・独立 を掲げる新政権が発足する運びとなったことが背景にある。同国10年債 のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はここ2週間で最 も広がった。中国人民元の中心レート引き下げを発端とするアジア株安 や原油値下がりを受け、格付けが低めの国債の需要が後退したことも下 げ要因となった。

今週はもともと計画されている入札のほか、ベルギーとスペインが 銀行団を通じて10年債を発行する方針を明らかにしている。

キャンター・フィッツジェラルドの債券ストラテジスト、オーウェ ン・カラン氏(ダブリン在勤)は「発表済みと可能性のある債券発行を 週内に控え、弱い週明けとなった」と述べてから、「年明け後は相場が 力強かったので、小幅調整で下げているのかもしれない」とも発言。さ らに、スペインの「政治状況はますます複雑になりつつある」と述べ た。

ロンドン時間午後4時33分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年 債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇 の0.54%。前週は12bp下げていた。同国債(表面利率1%、2025年8 月償還)価格はこの日、0.255下げて104.28。

スペイン10年債利回りは9bp上げて1.80%。独10年債とのスプレ ッドは一時127bpと、先月24日以降の最大に膨らんだ。

オーストリアは12日、2025年と2034年に満期を迎える国債を発行す る。その翌日にはイタリアが最大67億5000万ユーロ相当を発行。スペイ ンは14日の入札で最大50億ユーロの資金調達を計画。これには銀行団を 通じた分は含まれていない。

原題:Europe’s Bonds Fall as $27 Billion Supply Seen Swamping Market(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE