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NY外為(8日):ドル上昇、雇用の伸びが当局の利上げ計画支持

更新日時
  • 賃金の伸びが予想に届かず、ドル指数は上げ縮める
  • 中国に関連した混乱が和らいだこともドルにはプラスに働く

8日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。米雇用者数の伸びが市場予想を上回り、金融当局の年内の利上げシナリオを支持しているとの見方が広がった。

  ドル指数は一時、約10年ぶりの高い水準を付けたが、その後上げ幅を縮めた。12月の雇用統計では雇用者数は大きく増えたが、賃金の伸びが予想を下回った。中国人民銀行(中央銀行)が人民元の中心レートを引き上げたほか、政府系の資金が株式市場に投じられ、市場の混乱が和らいだことも手掛かりにドルは買われた。

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  サクソバンクの通貨戦略責任者のジョン・ハーディー氏は「雇用統計は非農業部門雇用者数の伸びがあっさり市場予想を上回るなど非常に力強い内容で、市場の焦点をドルと年内見込まれる米利上げに引き戻した」と述べた。

  年初以降、中国経済の減速が世界の成長を妨げるとの懸念がドルの動きを抑えている。中国当局による元下落容認は、当局が成長回復に苦慮していることの表れと捉えられている。中国の混乱は円には大きくプラスに働いている。安全資産を求める買いが入り、対ドルで今週3%近く上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.1%高の1ユーロ=1.0922ドル。対円では0.4%下げて1ドル=117円26銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上げて1240.22。同指数は過去10営業日中、9日間で上昇している。

  米労働省が8日発表した12月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比29万2000人増。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査での最も多い予想も上回った。前月は25万2000人増に上方修正された。失業率は5%で前月から横ばい。

  コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「統計の数字は明るい内容だったが、中国や世界の経済情勢をめぐる現在の不透明感を相殺するだけの力強さがあったかは不明だ」と指摘。「これも、雇用統計に対するドルの反応がやや抑えられている理由の一つだ」と述べた。

  雇用主が積極的に従業員を増やし続ける一方、賃金の面では依然として持続的な伸びが見られていない。12月の平均時給は前月比変わらず。前年比では2.5%増。市場予想の中央値では前年比2.7%増だった。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)の12月会合の議事録では、中国が「経済で起きている循環的および構造的な変化の舵取りに苦労する可能性がある」と、政策当局者らが懸念していることが示された。

原題:Dollar Rises as Above-Forecast Jobs Growth Backs Fed Rate Plans(抜粋)
Dollar Rises as Above-Forecast Jobs Growth Backs Fed Rate Plans

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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