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日銀:市場のリスクは下方に厚い、物価上昇より緩やかに-主な意見

  • 物価は「原油価格下落の影響等から下振れと後ずれリスク」の見方
  • 補完措置は「限界が意識され市場との対話が難しくなる」との指摘も

日本銀行は、昨年12月17、18日に開いた金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。それによると、経済・物価見通しの「下振れリスクが増大しているわけではない」との声があった一方で、「国際金融資本市場は不安定でリスクは依然下方に厚い」との見方や、物価についても「上昇ペースがより緩やかになるリスク」を懸念する声が上がっていた。

  物価については「短観など予想インフレ率に弱めの指標がみられるが、足元の原油安の影響を受けた短期的なものであり、基調に変化はない」との声もあったが、「原油価格下落の影響等から下振れと後ずれリスク」を指摘する見方のほか、「原油価格が想定以上に下がっておりCPI(除く生鮮食品) の上昇ペースがより緩やかになるリスク」に言及する声も出ていた。

  日銀はこの会合で、長期国債買い入れの平均残存期間の拡大や、指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れで新たに年3000億円の枠を設けることなどを柱とする量的・質的金融緩和の補完措置を決定。木内登英、佐藤健裕、石田浩二の3審議委員が反対した。

  補完措置について、委員から「経済の好循環を後押しする効果が期待できるほか、円滑な政策遂行に資する」とする声が出た一方で、国債買い入れは「現行の7-10 年程度という柔軟な指示のもとで運営可能で、平均残存期間の長期化をプレイアップするのは有害」との批判も上がった。

「市場との対話が難しくなる」

  不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ限度額を引き上げる措置に対しても、現行の買い入れ額により「所期の呼び水効果は十分発揮されている。個別の証券への資金配分への関与もより強まる」との反対意見が出ていたほか、今回の補完措置により「かえって量的・質的金融緩和の限界が意識され、市場との対話が難しくなる」と懸念する声も出た。

  日銀は今年から金融政策決定会合の回数を年12回から8回に減らすのに伴い、次回会合後まで公表されない「議事要旨」に先立ち、「主な意見」を公表することを決めており、今回が初めて。各政策委員と政府出席者が意見について、発言者自身で一定の文字数以内に要約し、議長である総裁に提出。議長はこれを自身の責任において項目ごとに編集する。

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