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円が全面安、人民元安一服でリスク回避の動き緩和-対ドル118円半ば

更新日時
  • 人民銀の為替政策、「もう少し見極める必要がある」との声
  • 前日の海外市場では一時117円33銭、昨年8月以来のドル安・円高

東京外国為替市場では、円が主要16通貨に対して全面安となった。中国人民元の先安警戒感が一服し、リスク回避に伴う円買い圧力が緩和している。対ドルでは1ドル=118円台半ばに水準を切り下げて推移している。

  8日午後3時44分現在のドル・円相場は118円54銭前後。円は中国人民銀行(中央銀行)による人民元中心レートの引き上げが報じられた直前に付けた117円50銭を上値に、一時118円60銭まで水準を切り下げた。前日の海外市場では中国発の世界同時株安を背景としたリスク回避の動きが強まり、一時117円33銭と、昨年8月24日以来の円高値を付けていた。

  中国人民銀は人民元の中心レートを1ドル=6.5636元と、前日に設定した2011年3月以来低水準6.5646元から引き上げた。オフショア人民元は一時6.6525元と、2営業日ぶりの水準に値を戻し、その後は6.68元台前半で推移している。

  バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの山田修輔チーフFXストラテジストは、市場の注目材料は中国の人民元と株価動向だとした上で、「中心レートが高い方向に振れたということはポジティブに捉えられた」と説明。ただ、「人民銀行が元安を許容するかどうかというところの不確実性がはけるかどうかはもう少し見極める必要がある」と話した。

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  8日の中国株式相場は反発。上海総合指数は一時前日比3.5%高まで上昇した。前日の取引ではサーキットブレーカーが発動された後、取引が終日停止となった。中国当局は相次ぐサーキットブレーカーの発動を受けて、同制度の停止を決めた。

  東京株式相場は日経平均株価が午前の取引で前日比プラスに転じる場面もみられたが、午後は再びマイナス圏に沈み、結局、前日比69円38銭安の1万7697円96銭と、年明け1週間の取引を連日下落で引けた。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「人民元や株の動きを見つつ、付き合っていくしかない」と言い、「株式市場の地合いが良くない中で、マーケットの今のセンチメントからすると通貨安についてはどうしても不安心理があおられてしまう」と指摘する。

  この日の米国時間には昨年12月の雇用統計が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、非農業部門の雇用者数は前月比20万人増(中央値)が見込まれている。前月は21万1000人増だった。家計調査に基づく失業率は5%(同)と、前月から横ばいが予想されている。

  ノムラ・インターナショナルのシニアFXストラテジスト、後藤祐二郎氏(ロンドン在勤)は、「かなり完全雇用に近い状況の中で14万人増くらいでも失業率安定ないし若干下がるといった状況になってきているので、雇用統計はしっかりしても、中国などの要因で米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが遅れるのかどうかといったことの方が、目先は注目されるかもしれない」と言う。

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