コンテンツにスキップする

グロース氏:新興市場やヘルスケアが有望-米ベビーブーマー高齢化で

  • 「われわれは破綻しているが、それをわかっていない」
  • ヘルスケア業界や長期のインフレ連動債も投資推奨

著名債券投資家ビル・グロース氏は、団塊世代(ベビーブーマー)が高齢化するため米国は低成長に直面するだろうと予測し、長期的には新興市場やヘルスケア業界への投資が報われる公算が大きく、保険会社や財政難の市が発行する債券は厳しいとの見方を示した。

  運用資産13億ドル(約1530億円)の債券ファンド「ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」をクマール・パールガート氏とともに統括するグロース氏は7日、月間投資見通しの中で「人口動態が必ず正しいとは限らないかもしれないが、投資の世界では圧倒的に強い要因となり、ベビーブーマーがいなくなるまでの数十年間のリターンを決定づける公算が大きい」と指摘。「われわれは破綻しているが、それを分かってさえいない」と続けた。

  米国で1946-64年に生まれたベビーブーマーは約7500万人に上る。この世代が高齢化するに従い、全人口に占める20-64歳前後の割合は低下する。

relates to グロース氏:新興市場やヘルスケアが有望-米ベビーブーマー高齢化で

  これは非労働力人口を支える現役世代や政府への負担が増すことを意味する。グロース氏によると、米国の社会保障やメディケア(高齢者向け医療保険制度)などのプログラムはGDPの3倍以上に相等する66兆ドルの未払い債務を抱えていると見込まれる。

  グロース氏はベビーブーマーが引退後の出費をまかなうため現役時代に貯えた資産を時間をかけて売却していくとみる。とりわけ現在の低金利環境が続く場合はその傾向が強まるとし、あらゆる投資や預金のリターンは減るだろうと述べた。

  こうした先行きを見込み、同氏のファンドでは新興国債券に大規模に投資している。ブルームバーグが集計したデータによると、過去1年間のこのファンドのリターンは0.29%で、同種の76%の債券ファンドを上回った。

  グロース氏は若い人口を抱える新興国には有利な投資機会がありそうだとの見方を示し、「先進国は人口動態による支出を支えるため新興国への投資資産を増やすことができるだろうし、そうすべきだ」と呼び掛けた。

原題:Gross Says Invest in Developing World as U.S. Population Ages(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE