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中国29分の混沌:動転するブローカー、売り急ぐ投資家-渦巻く怒り

更新日時
  • 7%急落でサーキットブレーカー発動、終日取引停止に
  • 証券会社は「顧客からの電話の洪水」への対応に追われる

ローラーコースター並みに荒い値動きが標準の中国株市場としても、7日の短い取引は混沌の29分だった。

  本土市場の取引開始とほぼ同時に始まった相場急落に、華西証券の専門家たちもわけが分からなかった。上海のある運用者は4600万ドル(約54億2800万円)相当の保有株を全て売った。しかし他の多くの投資家らは、サーキットブレーカーの発動で取引が突然停止されたため売ろうにも売れず立ち往生した。

  現地時間午前9時59分までには全てが終わっていたわけだが、証券会社にとっては終わりにならなかった。今週に入り2回目のサーキットブレーカー発動とCSI300指数の12%下落に動揺し怒った顧客から電話が殺到し始めた。

  華西証券の魏瑋アナリスト(上海在勤)は「怒った顧客から、相場下落とサーキットブレーカーについての苦情の電話が殺到し対応に追われた」と話した。「市場に何が起こっているのか理解できず、どうしていいか分からなくて当惑した」と付け加えた。

Blink And You Miss It

  世界の株式市場を揺るがせ中国経済への信頼を揺さぶった今週の中国株急落は確かに不可解だ。人民元は下落、成長は鈍化しているとはいえ、中国経済の成長が止まったわけではない。成長減速は既に分かっていることだし、元はドル以外のほとんどの通貨に対してはそんなに下げていない。アナリストは今年の6.5%成長を見込んでいる。

  投資家が不安がっているのは、乱高下する株式市場を中国当局がどの程度うまくコントロールできるかだろう。当局が昨年夏に介入で相場を下支えするという極端な措置を取った後、企業景況感や消費者信頼感に響く乱高下が再燃したことに政府がどう対応するかを、アナリストらは読みかねている。

China's Volatile Stock Market

  中国証券監督管理委員会(証監会)は7日、年初に導入されたばかりのサーキットブレーカー制度を一時停止した。証監会は相場が急落している本土株式市場に関する緊急会議をこの日開いたものの具体的な措置をとる決定には至らなかったと事情に詳しい関係者は語っていたが、サーキットブレーカーが下げを増幅させたなどの批判に対応した。

  年初に導入された同制度ではCSI300指数の変動率が5%になると15分間の取引停止、7%でその後終日の取引が停止される。今週は4日と7日に終日停止となった。世界で最も変動性の大きい株式市場で、サーキットブレーカーは新たな不確実要素だ。  

  申万宏源集団のセールスディレクター、ジェリー・アルフォンソ氏(上海在勤)氏はサーキットブレーカーについて、「明らかに意図せぬ結果を呼んでいる。取引停止になる前に売ろうとする人がいるため、かえって下げを加速させてしまう」と指摘。「投資家は新しいルールに慣れる時間が必要だ。リテール中心の市場でこのような展開が難題をもたらすのは必至だ」と話した。

原題:China’s 29 Minutes of Chaos: Stunned Brokers and a Race to Sell(抜粋)

(第7段落以降にサーキットブレーカーの停止について追加します.)
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