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FOMC議事録:インフレ注視が鮮明-緩やかな利上げ目指す米当局

  • ドル高や原油・商品相場安がインフレ率の下押しリスクに
  • 昨年12月の会合では低インフレをめぐり一部から懸念の声が上がった

米金融当局が利上げのペースを判断するのに当たり、インフレ率は今や必見の指標だ。政策決定における物価動向の意義に疑いがあったとしても、6日に発表された昨年12月15、16両日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は、そのような懐疑論を一掃する内容だった。

  議事録によれば、インフレ率が中期的に2%の目標に達すると当局者は「合理的な確信」を持っているものの、下振れリスクに議論の多くが割かれたことが分かった。

  フェデレーテッド・インベスターズ(ピッツバーグ)のシニアポートフォリオマネジャー、ドナルド・エレンバーガー氏は「米金融当局が現在、本当に注視しているのはインフレ動向だ」とし、「それは先行き市場にとって真の注目点になる」と語った。

  米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は、原油など商品相場の下落やドル高を背景に3年余りにわたって米金融当局の目標を下回っている。昨年11月のPCE価格指数は前年同月比0.4%の上昇にとどまり、変動の大きいエネルギーと食料品を除くコア指数も同1.3%の上昇だった。

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  FOMC参加者の大多数は引き続き、インフレ率が2018年までに目標に向かって上昇すると見込んでいるが、このような確信を持てずにいるハト派のグループからは、幾つかの警告が発せられたことが議事録で示された。

  議事録では「一部メンバーにとって、インフレ予想をめぐるリスクは依然として極めて大きい」とした上で、「そうしたリスクには原油や他の商品相場に対する追加的な下降ショックや、ドルの為替相場の持続的な上昇によって、予想されているようなインフレ率の上昇が遅れたり、抑制されたりする可能性が含まれる」と記された。

  議事録は緩やかなペースでの利上げが「適切」である5つの理由を列挙。うち2つはインフレに関するものだったが、インフレ率が予想を下回った場合、FOMCとしてどのように金利の道筋をめぐる見通しを変更するかについて、戦略を伝えるには至らなかった。

  米ダートマス大学教授のアンドルー・レビン氏は「漸進は戦略ではない」と指摘。「FOMC内で戦略に関する合意がないため、データに応じて計画や、その調整のための緊急対応を伝達するための一貫した方法を欠いている」とコメントした。

  こうした事情により、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はFOMC会合ごとにコンセンサスを求めるという「昔ながらの手法」に従い、四半期ごとに予定されている会合後の記者会見で、各決定の説明に努めざるを得ない状況となっていると、レビン氏は論じた。

原題:Inflation Now Guiding Light on Fed’s No-Hurry Rate Rise Path (1)(抜粋)

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