コンテンツにスキップする

債券先物は4日連続最高値、需給逼迫で買い-長期金利1年ぶり低水準

更新日時
  • 先物は前日比10銭高の149円33銭で終了、一時149円36銭まで上昇
  • 日銀長期国債買い入れオペ結果、全てのゾーンで応札倍率が低下

債券相場は上昇。先物は4営業連続で最高値を更新し、長期金利は1年ぶり低水準を付けた。世界経済に対する不安感が強まる中、日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで需給逼迫(ひっぱく)が示されたことが買い手掛かりとなった。

  8日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比1銭高の149円24銭で開始した。午後に入って水準を切り上げ、一時は149円36銭と、前日に記録した最高値149円28銭を上回った。結局は10銭高の149円33銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「米雇用統計発表前で売られてもおかしくないが超長期債が堅調。30年債利回りは週前半に投資家が買った様子で業者もポジションが意外に軽い」と指摘。「原油価格や中国経済の状況は1年前よりデフレ的で、日銀買いオペも増額されたが、イールドカーブは十分織り込んでない」とし、「ブルフラット化の余地がまだある」との見方を示した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.24%で開始。徐々に水準を切り下げ、1.5ベーシスポイント(bp)低い0.225%と、2015年1月27日以来の低水準を付けた。新発20年物の155回債利回りは2bp低い0.93%、新発30年物の49回債利回りは2bp低い1.195%と、ともに昨年1月22日以来の水準まで下げた。

relates to 債券先物は4日連続最高値、需給逼迫で買い-長期金利1年ぶり低水準

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、債券相場の上昇について、「世界経済に対する不安感が強まっていることが大きい。原油安や中国経済の動向を受けたリスク資産下落や円高進行のほか、日銀緩和期待もくすぶっている」と話した。

  この日の東京株式相場は5営業日続落。日経平均株価は前日比0.4%安の1万7697円96銭で終えた。外国為替市場でドル・円相場が1ドル=118円台前半を中心に推移。前日の海外市場では一時117円33銭と昨年8月以来の水準まで円高・ドル安が進んだ。

日銀買い入れ

  日銀が今日実施した今月3回目の長期国債買い入れオペ(総額8900億円)の結果によると、残存期間5年超10年以下、10年超25年以下、25年超の全てで応札倍率が前回から低下。足元で売り圧力が弱まっていることが示された。

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、日銀の国債買い入れオペについて「需給的に吸収されるので相場のプラス要因」と説明した。「円高が進むと過剰な円安に対する配慮が後退するほか、インフレへの下押し圧力になるので、追加緩和期待が再燃するのかに注目している」との見方も示した。

  8日の米国市場では昨年12月の雇用統計が発表される。ブルームバーグの予測調査によると、非農業部門雇用者数は前月比20万人増加が見込まれている。11月は21万1000人増加だった。

  JPモルガン・アセットの塚谷氏は、米雇用統計に関して、「米利上げは世界経済にとってマイナスという印象なので、強い数字が出ればネガティブな影響が出るのではないか。ただ、一時的にドル高に振れても長期的には円高・ドル安の材料になりそう」と話した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE