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中国人民元、5年ぶり安値-予想外の中心レート引き下げで市場混乱も

更新日時
  • オフショアと本土市場のレート差、過去最大に
  • この日の中心レート設定は投資家の信頼損なう-みずほ銀行

中国人民元は6日、対ドルで下落し、約5年ぶりの安値となった。中国人民銀行(中央銀行)が元の中心レートを予想に反して引き下げた。市場介入に伴う代償が大きくなり、景気が減速する中で、中国当局が元下落を一段と容認する方向に傾いていることを示している。

  人民銀はこの日の中心レートを前日の中心レートに比べて0.22%引き下げ、1ドル=6.5314元と、2011年4月以来の低水準に設定。これは本土市場の5日終値よりも元安水準だった。

  6日の香港オフショア市場では人民元が1.1%安と、予想外の元切り下げがあった昨年8月以来最大の下落率を記録。上海市場の人民元は0.6%安で、11年3月以来の安値となった。人民元のオンショアとオフショアのレート差は過去最大に拡大した。

  中国当局の人民元防衛で、元は昨年8月の切り下げ後、約4カ月にわたって安定を維持してきた。だが市場介入の結果、中国の外貨準備高は昨年、初めて通年で減少する見通しだ。景気減速と米利上げを背景に中国からの資本流出が増える中、当局による人民元の下支えはこのところ、より散発的になっていた。マッコーリー銀行とみずほ銀行のアナリストは、人民銀の為替政策を捉えるのが難しくなっていると話す。

  マッコーリー銀行の外為・債券ストラテジー責任者ニザム・イドリス氏(シンガポール在勤)は「最近の市場介入とこの日の中心レート設定で中国当局がどういったサインを送ろうとしているのか、市場は混乱するだろう」と述べた。事情を直接知る関係者によると、人民銀は5日、相場の過度な変動を抑えるため為替市場に介入した。

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  香港市場のオフショア人民元は、10年9月以来となる6.70元台の元安水準に下落。本土の人民元は上海時間午後5時5分(日本時間同6時5分)現在、6.5560元。

  みずほ銀行の張建泰ストラテジスト(香港在勤)は「この日の中心レート設定は中国の政策リスクへの警告となった。中心レートを当局が恣意(しい)的な方法で決めているように見え、政策指針との整合性もない。人民銀の政策と中国市場における投資家の信頼を明らかに損なう」と述べた。

原題:Yuan Sinks to Five-Year Low as PBOC Surprises With Weaker Fixing(抜粋)

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