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原油価格の上昇続かず-供給過剰でサウジとイランの対立の影響薄らぐ

  • サウジアラビアとイランの対立、1980年代以降で最悪
  • 原油価格の上昇は緩和、投資家らは供給過剰に注目

石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるイランとサウジアラビアの対立は、他の時期ならほとんどの場合、原油価格の上昇を意味するだろう。

  この時期に価格上昇が継続しなかったことは、原油市場がどれほど異常な状況となっているかを示している。世界的な供給過剰と中国の経済成長が数十年ぶりの低い伸びを示していることがイランとサウジの対立による影響を上回り、一時4%余り上昇した北海ブレント原油価格は上げ幅を消した。両国間の海峡は世界で最も石油タンカーの通航量が多い航路

Price Blip

  業界コンサルタント会社FGEの石油担当シニアアナリスト、タッシャー・ タルンバンサル氏(シンガポール在勤)は電話インタビューで、「原油供給が逼迫(ひっぱく)している局面では、地政学的な緊張に対する反応はずっと大きかった。今は原油供給が世界的に過剰となっているため、現時点では価格上昇がかなり緩和されている」と語る。

  投資家らが過去最高水準に積み上がっている原油在庫と供給の増加に注目していたため、サウジがイランとの外交関係を断絶した際、原油先物価格の上昇は一時的なものにとどまった。   

  クウェートとアラブ首長国連邦(UAE)がサウジを支持する姿勢を示す中、原油価格が11年ぶりの安値に下落しているにもかかわらず、減産を阻止することにつながったOPEC加盟国の内部分裂はかつてないほどに定着したようだ。

  ビカス・ドウィベディ氏らマッコーリー・グループのアナリストは文書で、原油市場は引き続き供給過剰となっているため、サウジとイランの関係緊迫化の影響は限定的と指摘。この出来事について「周辺諸国の和平の可能性が著しく制限される可能性があるものの、原油生産を直接脅かすことはない」との見方を示した。  

原題:Oil Shrugs as Glut Blunts Shock From Deeper Saudi-Iran Conflict(抜粋)

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