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ドル・円は119円台半ば中心、リスク回避一服も円底堅い

更新日時
  • ドル・円の日中レンジは119円10銭から119円70銭
  • リスクテーク志向がマーケットのメーンドライバーとの見方

5日の東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=119円台半ばを中心に推移した。中国株の急落をきっかけとしたリスク回避の動きに一服感が出たものの、株価が再び下ぶれるなど不安定な動きとなったのに伴い、円は底堅さを維持した。

  午後4時17分現在のドル・円相場は119円53銭前後。午前の取引では日本株の下落を背景に一時119円10銭まで円が買われた。その後、中国株が反発すると円売り優勢となり、正午にかけて119円70銭まで値を切り上げたが、午後には中国株が再び下げに転じ、ドル・円も伸び悩んだ。

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  JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉チーフFXストラテジストは、「きのうの中国発の世界株安はまさしく昨年8月の株安を彷彿させるような動きだったので、同じような流れになっていくかどうかが注目」と指摘。「投資家のリスクテーク志向がマーケットのメーンドライバーだというのは間違いない」とし、リスクテーク志向に与える影響という観点から、中国株や原油相場の動向、雇用統計など今週発表される米経済指標などを見ていく必要があると話した。

  5日の中国株式相場は前日の終値を挟んで推移。CSI300指数は前日比2.7%安となった後、1.4%高まで上昇する場面が見られた。前日は同指数が7%急落してサーキットブレーカーが発動、取引が停止された。中国人民銀行(中央銀行)はこの日、昨年9月以来となる大規模なリバースレポを通じて金融システムに資金を供給した。

  東京株式相場は続落。日経平均株価は100円超下げた後、プラスに転じる場面も見られたが、午後には再び下落に転じた。

  前日の海外市場では中国株の急落を背景に円買いが進んだ東京市場の流れを引き継ぎ、ドル・円が一時118円70銭と昨年10月15日以来の水準まで円高に振れる場面が見られた。また、ユーロ・円相場は海外時間に同4月23日以来となる1ユーロ=128円68銭まで円高が進行。その後、米国株が引けにかけて下げ渋ったこともあり、129円台前半まで値を戻し、この日の東京市場では129円48銭まで円が弱含む場面があった。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「ドルは利上げサイクルが始まった中で、米雇用統計を控えており、ドル・円単体では下落を積極的に試しづらい」と指摘。一方で、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)はチャート的に下値リスクが高まっており、「短期的には株の上下にクロス円が振らされる形で、ドル・円の上値を抑えることになりそうだ」と話した。

ユーロ・円相場

  棚瀬氏は、足元の為替相場は金利差との相関が低下していることが特徴で、「投資家のリスクテーク志向がマーケットのメーンドライバーだというのは間違いない」と指摘。このため、リスクテーク志向に与える影響という観点から、中国株や原油相場の動向、雇用統計など今週発表される米経済指標など「いろいろな材料を見ていく必要がある」と話した。
    
  三井住友銀行の山下えつ子チーフエコノミスト(ニューヨーク在勤)は、きのうの市場の反応は「若干過敏」だった感はあるものの、「年初こういうふうに始まってしまうと、ボラタイルな動きをすることが多いので、短期間であっさりとこれが終わるとみるのは楽観的かもしれない」と指摘。「株もそうだと思うが、要は年初のこのリスクオフを打ち消すような何か良い材料が出ないと、戻りにくい」とし、「目先、インパクトのある良い材料には米雇用統計などがなり得る」とみている。  

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