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NY外為:円が2カ月ぶり高値-中国株安やサウジ・イラン緊張で

更新日時

4日のニューヨーク外国為替市場では円とドルが上昇。中国株の下落やサウジアラビア・イラン間の緊張の高まりを受け、安全資産を求める動きが強まった。

  主要通貨ではブラジル・レアルの下げが目立ったほか、ニュージーランド(NZ)ドルやオーストラリア・ドルも下落。昨年12月の中国財新製造業購買担当者指数(PMI)は、予想に反して3カ月ぶり低水準に低下した。サウジアラビアはイランとの外交関係を断絶。前日にはイスラム教シーア派の著名な聖職者の処刑に反発する群衆がイランの首都テヘランでサウジ大使館を襲撃した。そうした中で円とドルは買い進まれた。

Yen Jumps on Haven Demand

  バンク・オブ・ノバスコシアのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「中国株の下落を受けて円に逃避の買いが入っているのは間違いない。ドルにも一定の質への逃避が見られる」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対し前営業日比0.9%高の1ドル=119円44銭。一時118円70銭と、昨年10月15日以来の高値を付けた。対ユーロでは1.3%上げて1ユーロ=129円37銭。ドルは対ユーロで0.2%高の1ユーロ=1.0831ドル。

  昨年12月は、世界の景気回復ペースに対する懸念が広がる中で円のパフォーマンスが3カ月ぶりにドルを上回り、ユーロは4月以降で最大の上げとなった。この日の動きも概してこれに沿った動きとなった。

  ハンス・レデカー氏らモルガン・スタンレーのストラテジストは、電子メールのリポートで「外国為替市場には注目が集まっている。その背景には、サウジアラビアがイランとの外交を断絶したことに伴う両国間の緊張の高まりだけでなく、世界的に見て発表されるデータが弱く、需要不足や過剰生産能力が2016年も引き続きトップのテーマになることが示されている状況も影響している」と指摘した。

  リポートでは、円やドル、ユーロ、スイス・フランといった資金調達通貨が恩恵を受ける一方、トルコ・リラや南アフリカ・ランド、豪ドル、NZドルといった原油以外の資源の生産国の通貨は下落すると予想している。

  豪ドルは1.5%安の1豪ドル=0.7191米ドル。NZドルは1.9%下落し1NZドル=0.6752
米ドル。ブラジル・レアルは2%下げた。

  サウジアラビアによるイランとの外交断絶により、両国の関係は1980年代後半以降で最悪の状態に陥った。両国間の緊張のエスカレートは、既に難航しているシリアの内戦終結に向けた取り組みにマイナスとなる可能性が高い。

  クレディ・スイス・グループの為替ストラテジスト、アルビーゼ・マリノ氏は「ドル・円相場は、市場での全般的なリスクオフの動きが手掛かりとなっているだけだ」とし、「起き抜けに聞くニュースとしてはかなり耳障りな内容だ。リスクの高い資産を買いたいと思わせるような環境を作り出すものではない」と続けた。

原題:Yen Reaches 2-Month High on China, Saudi Tension as Dollar Rises(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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