コンテンツにスキップする

円が上昇、株大幅安でリスク回避強まる-中国景気減速や中東懸念で

更新日時
  • 中国の12月PMIは予想に反して悪化、上海総合指数は6%超の下落
  • 日経平均株価は一時600円を超える下げ幅

4日の東京外国為替市場で円が上昇し、ドル・円相場が昨年10月以来となる1ドル=119円台へ下落した。中国の経済指標の悪化や中東情勢の緊張で世界景気の先行き懸念が強まる中、日本株や中国株の大幅下落を背景にリスク回避に伴う円買いが進んだ。

  午後3時33分現在のドル・円相場は119円44銭前後。一時は10月19日以来の水準となる119円24銭まで円買いが進んだ。ユーロ・円相場も1ユーロ=130円を割り込み、一時129円97銭と1カ月ぶりの水準まで円高に振れた。同時刻現在は130円11銭前後で取引されている。

relates to 円が上昇、株大幅安でリスク回避強まる-中国景気減速や中東懸念で

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「今年を通して世界的な景気減速懸念でリスクオフの円高圧力と言うのが第一にある」と指摘。「きょうの場合は中国の指標をきっかけにしているし、ドル安というより明らかに円高だ」と語った。

  中国が4日発表した昨年12月の財新製造業購買担当者指数(PMI)は48.2と、11月の48.6から予想に反して悪化した。中国国家統計局が1日発表した12月の製造業PMIでは製造業活動が5カ月連続で縮小していることが示された。

  株式市場では、中国の上海総合指数が景気懸念から6%を超える下落。東京株式相場も4営業日ぶりに反落し、日経平均株価は一時600円を超える下げとなった。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、年末は米国株が下落し、米金利も下げるなどリスクオフの相場となり、年明けも円高方向を試す動きになっていると指摘。「サウジアラビアとイランの外交問題は、原油相場への影響もあるが、リスクオフの要因となる」と話した。

中東情勢緊迫化 

  サウジアラビアは3日、緊張が高まっているイランとの外交関係を断絶し、同国の外交官を国外に追放することを明らかにした。前日にはイスラム教シーア派の著名な聖職者の処刑への抗議でイランの首都テヘランのサウジ大使館が襲撃された。

  中東情勢の緊張を受け、4日の原油先物相場は大幅続伸。この日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の時間外取引でも、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が3%を超える上昇率となる場面があった。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、中東情勢の緊張は原油高要因だが、「地政学的にはあまり良い話ではない」とし、雰囲気があまり良くはない中でドル・円の上値は重いと語った。

  一方、今週は米国で12月の雇用統計など、米利上げペースを占う手掛かりとして注目される経済指標の発表が予定されている。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、4日発表の12月の供給管理協会(ISM)製造業景況指数の予想中央値は49.0。11月は48.6と2009年6月以来の低水準だった。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、昨年末に発表されたシカゴPMIが大幅に下振れていたことで、きょうのISM製造業景況指数も悪化の可能性があると予想。雇用指数が低下していた場合には週末の米雇用統計に向けて懸念が高まると指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE