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ディナーの他に多額の投資資金も用意-PE幹部招いたカザフの夕食会

  • カザフ、政府系ファンドの資金投資する代替資産探す
  • 政府系ファンド、今年は不動産やPEへの投資増やす

カザフスタンのナザルバエフ大統領がニューヨークで夕食会を主催した際、プライベートエクイティ(PE、 未公開株)投資会社KKRの創業者ヘンリー・クラビス氏やブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン会長、カーライル・グループの共同創業者デービッド・ルーベンスタイン氏は願ってもないゲストだった。

  中央アジア最大のエネルギー輸出国であるカザフを率いるナザルバエフ大統領は同国の政府系ファンド(SWF)のリターン向上を目指しており、夕食会ではフォーシーズンズホテルでのディナーに加え、930億ドル(約11兆2000億円)に上る可能性のある資金へのアクセスについて交渉する準備もできていた。運用資産640億ドルのカザフのナショナル・ファンドは過去5年間、年平均2%のリターン実現に苦慮してきた。

  原油価格が11年ぶりの安値近辺で推移し、商品のリターンが1999年以来の低水準となる中、カザフを含め運用資産総額7兆1000億ドルに上る世界の政府系ファンドへの新規資金流入が脅かされている。中国株の下落や米利上げ見通しをめぐって世界市場が混乱する中、運用資産8400億ドルのノルウェーの政府系ファンドは4-6月(第2四半期)にここ4年で最大の損失を出した。

  9月に開かれた夕食会を計画し、ナショナル・インベストメントの最高経営責任者(CEO)としてカザフ中銀の外貨準備のうち8億ドルの運用を手掛けるべリック・オテムラット氏は「当社は多額の運用資金を保有しているが、実質リターンを上げていない」と説明。「原油価格の暗い見通しとナショナル・ファンドへの資金流入の減少を考えれば、この問題への取り組みは特に急務だ」と述べた。

  KKRやブラックストーン、カーライル・グループの担当者は夕食会についてコメントを控えた。

  ムーディーズ・インベスターズ・サービスの11月12日のリポートによれば、リターン向上を目指すカザフは不動産やPE、ヘッジファンドへの投資を増やすことを計画している。同じく窮地に立っているペルシャ湾岸諸国の政府系ファンドは金融サービスからホテルや小売業のほか、利回りのより高いアフリカのインフラ事業へと投資先を移行させつつある。

  オールド・ミューチュアル・グローバル・インベスターズ(ロンドン)のリチャード・バクストンCEOによると、原油収入の縮小に伴い、一部の政府系ファンドは資産の清算を進めている。

  ロンドンで今月8日開かれた会議に出席していたバクストンCEOは「中東に緩やかなペースで現金が戻っているという情報を来年も引き続き耳にするだろうかと尋ねられれば、答えはイエスだ。政府系ファンドは現金を呼び戻している」との見方を示した。
  
原題:Cash Pile on Menu at Kravis and Schwarzman’s Kazakhstan Dinner(抜粋)

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