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日本株反発、実質新年入り需給と対海外出遅れ-売買連日でことし最低

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28日の東京株式相場は反発。受け渡しベースで実質2016年相場に入り、前週までの下方圧力となっていた節税対策売りの一巡など需給好転が見込まれた。海外株式に比べた出遅れ感もあり、鉄鋼や非鉄金属、繊維など素材関連株、機械など輸出関連株の一角が上げ、パルプ・紙や海運、電力株も高い。東証1部の売買代金は、前週末に引き続きことし最低を記録した。

  TOPIXの終値は前週末比13.03ポイント(0.9%)高の1529.22と3営業日ぶりに反発、日経平均株価は104円29銭(0.6%)高の1万8873円35銭と6日ぶりに上げた。

  大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、前週の下落は「日本特有の需給要因のほか、日本銀行の金融政策決定会合の結果が尾を引いていた」と指摘。きょうの反発は、「買いが大きく入っているというよりも、売りがそれ以上になくなったため」とみていた。

  前週のTOPIXは週間で1.4%安と5週続落、日経平均は1.2%安と4週続落。米S&P500種株価指数は2.8%高、英FTSE100指数は3.3%高と欧米株式が堅調な中、日本株は世界主要株価指数の中でワースト10位内に並んでいた。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオが25日時点で77%と、売られ過ぎを示す80%以下だった。

  前週末25日の欧米株式市場はクリスマスによる休場で、海外発で手掛かり材料に乏しい週明けの日本株は、今後の需給好転などを見込んだ買いで上昇して開始。午後に上げ幅を広げ、日経平均は一時153円高の1万8922円まであった。海通国際証券集団のセールス・トレーディング責任者、アンドルー・サリバン氏は「主に年末の片付けのような取引が目立つ」としながらも、「先週の市場動向に対し追いつく動き」と話した。

  岡三証券グローバル金融調査部の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、「来年から税制が変わり、金融所得課税の一体化ということで外物に税金がかかるため、その処分売りが出ていたことも先週の下落の背景にある」と指摘。前週末で年内最終売買日を通過し、やや円高基調が強まっていた為替も今後「円安に進む可能性がある」との認識を示す。きょうのドル・円相場はおおむね1ドル=120円20-40銭台で推移、前週末の日本株市場の終値時点120円11銭に比べやや円が弱含みで推移した。

売買代金、内外経済統計は低調

  ただし、東証1部の売買高は15億5526万株、売買代金は1兆5433億円で、代金はことし最低だった前週末25日からさらに3.8%減と低調。年末接近に伴い市場参加者は減少方向にある。また、国内外の経済統計の低調も株価指数の上値、売買エネルギーを抑制した要因の1つだ。

  中国国家統計局が発表した11月の工業セクター企業の利益は6721億元と、前年同月比1.4%減だった。1-11月では前年同期比1.9%減の5兆5400億元。国内では、朝方発表された11月の鉱工業生産指数は前月比1%減と、市場予想の0.5%低下より悪かった。低下は3カ月ぶり。11月の国内小売業販売額も季節調整済みで前月比2.5%減だった。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、鉱工業生産について「出荷が3カ月ぶりに大幅減少し、在庫が小幅ながら積み上がる形となっている。実現率もマイナスで、11月は全般に弱い数値」とした。

  東証1部33業種は紙パや海運、電気・ガス、鉄鋼、非鉄、倉庫・運輸、卸売、機械、証券・商品先物取引、繊維など30業種が上昇。ゴム製品や食料品、小売の3業種は下落。売買代金上位では日本郵政や東芝、東京電力、パナソニック、マツダ、旭化成、日立製作所、三菱商事、三井物産、三菱重工業、かんぽ生命保険、新日鉄住金、日本郵船が高い。半面、ファーストリテイリングや村田製作所、良品計画、大和ハウス工業は安い。上昇銘柄数は1570、下落327。

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