コンテンツにスキップする

東芝株6年9カ月ぶり安値-今期赤字過去最大の5500億円見込む

更新日時
  • 株価は一時13%安まで売られ、4日連続の下げ
  • ライフスタイルなどで7800人整理、リストラ費増加

2016年3月期(今期)業績の大幅赤字見通しと構造改革プランを発表した東芝の株価が22日、大幅続落し、6年9カ月ぶりの水準まで売られた。

  東芝株は一時、前日比13%安の221円まで下落した後、12%安の223.5円で取引を終えた。終値としては2009年3月10日以来の安値で、4営業日連続の下げとなった。東芝は21日、不正会計問題からの再建を図るため、今期の連結純損益が5500億円の赤字になるとの見通しを発表した。家電など課題事業で約7800人の追加人員整理を計画、これに伴い構造改革費用がかさむと予想しており、赤字は過去最大となる。

  東芝は不正会計に伴う混乱から今期業績見通しを開示していなかった。前期の純損益は378億円の赤字で、これまでの最大の赤字はリーマンショックの影響を受けた09年3月期の3989億円だった。発表によると、今期の営業損益は3400億円の赤字の見通し(前期は1704億円の黒字)。

  課題事業の構造改革に関して東芝は、インドネシアなど海外の家電・テレビ工場の売却やテレビ・パソコンの開発拠点がある青梅事業所の売却を決めた。パソコン事業は社内カンパニーを100%子会社の東芝情報機器に継承させる形で分社化する。こうした構造改革に伴い、家電やパソコンなどを手掛けるライフスタイル部門で約6800人、コーポレート部門で約1000人を国内外で削減・再配置する。半導体事業の合理化による約2800人を加えると、人員整理規模は1万人を超える。

  不正会計ではこれまでに、14年までの約7年間で計1552億円の純損益をさかのぼって下方修正した。テレビやパソコンなど消費者向けの不採算事業を温存しようとしたことが不正会計の一因となっており、発覚後は現状に合わせた構造改革が不可欠となった。

新生アクションプラン

  東芝の室町正志社長は21日夕の記者会見で、「新生東芝アクションプラン」を完遂し、東芝グループが再び信頼を得られるよう先頭に立って全力を尽くすと述べた。

  東芝は一連の構造改革を今期中に断行するとしており、その費用として今期に2600億円を計上する見込み。未定としていた今期配当については無配と決めた。相談役・顧問制度についても廃止を含めて検討し、企業風土の変革を図ることで不正会計の再発防止に取り組むとしている。

  東芝が経営の「第3の柱」と位置付けていたヘルスケア事業では、中核となる医療機器子会社の東芝メディカルシステムズ(TMSC)の株式の過半数あるいは全てを他社に売却すると室町社長は明らかにした。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「これくらいのリストラは当然。もっと早くやるべきだった」と指摘。原子力事業に関する減損もまだ出ていないので、それが出てから評価したいと話した。東芝は原子力事業について、のれん、固定資産の減損テストを決算確定に向けて実施するとしている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE