アリババ、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト買収で合意

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  • ネット業界の有力実業家ではアマゾン創業者も米WP紙を買収
  • 編集上の決定権は「経営幹部ではなく編集室が握る」

馬雲(ジャック・マ)氏率いる中国最大の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディングは、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)と関連メディア資産を買収することで合意した。インターネット業界の有力実業家では米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏もワシントン・ポスト紙を買収している。

  アリババの発表文は金額上の条件に言及していないものの、買収の対象にはSCMP紙のほか、雑誌や求人情報サービスなどの関連事業が含まれると明記。オンラインメディアの課金制を廃止し、編集上の決定権は「経営幹部ではなく、編集室が握る」と明確にした。

  SCMPはかつて業界最高の収益性を誇っていたが、無料のオンラインメディアが台頭する中でこの数年間は他の新聞と同様に広告主を獲得するのに苦戦している。ルパート・マードック氏が1993年に持ち分の大半をマレーシアの資産家ロバート・クオック(郭鶴年)氏に売却して以来、SCMPの支配権は変わっていなかった。

  アリババは6月に中国のビジネスメディアに出資、10月にはメディア・娯楽会社の華人文化控股(CMCホールディングス)設立に参加している。今回のSCMP買収でアリババは、メディア帝国としての側面をより鮮明に打ち出していくことになる。

アリババを率いる馬雲(ジャック・マ)氏

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  SCMPは影響力のある新聞であり、買収は単に収益面での利点を超えた意味合いがあると考えられる。

  キャッスルヒル・パートナーズ(北京)のマネジングディレクター、ピーター・シュロース氏は「ジャック・マ氏はSCMP買収を中国への貢献と見ているのだろう」と話す。「同氏は中央政府に恩を売っていると言えよう。なぜなら同紙を友好的な企業の経営下に確保することになるからだ」と続けた。

原題:Alibaba Agrees to Buy Hong Kong’s South China Morning Post (1)(抜粋)