ミャンマー初の取引所始動、来年売買開始-大和の初接触から22年

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ミャンマー初の証券取引所であるヤンゴン証券取引所(YSX)が9日に開設され、上場予定企業の株式取引が来年にも始まる。半世紀に及ぶ軍政に終止符を打ち、2011年の民政移管後は市場開放と同国経済の高成長が続いており、取引所の始動はその象徴例だ。ミャンマーでの証券市場育成を目指し、大和総研が当時の軍事政権に初めて接触してから22年の月日が流れていた。

  同国財務省傘下のミャンマー証券取引委員会によると、ヤンゴン取引所の開設時に6銘柄が上場する可能性があり、2銘柄は銀行。上場希望の申し込みは10社からあり、この中から同委が選定した。6銘柄については16年の取引開始を見込んでいる。

  国営ミャンマー経済銀行と日本取引所グループ大和証券グループ本社傘下の大和総研は昨年12月、ヤンゴン取引所設立のため合弁契約を結び、市場開設の具体的な準備を進めてきた。日本取引所と大和総研による同国の資本市場育成への支援は12年にスタート。特に大和グループのミャンマーへの関与は古く、将来的な取引所設立のプロジェクトを提案するため、タイ・バンコクのスタッフが当時の軍事政権関係者と会ったのは1993年だった。

  大和総研で取引所設立のプロジェクト担当を務めた杉下亮太マネージングディレクターは、「銀行でのファイナンスだけではなぜだめなのか、という質問をどのワークショップでも受けた」と振り返る。同氏は、取引所の重要性を疑問視する多くの政治家らと会い、市場経済の利点などを説明し続けてきた。

  大和証Gの現地関連会社のミャンマー証券取引センターは10月、ミャンマー証取委から証券免許を交付するとの通知を受けた。大和によると、現在は証券会社10社が仮免許を受けている。ただし、現時点で外国人による投資は法律上規制されている。

  ミャンマーでは、アジア通貨危機で一時停滞した証券市場育成の動きが06年ごろから再開、11年の民政移行後は12年に管理変動相場制の導入や外国投資法の改正、13年には証券取引法制定など市場開放の動きが加速してきた。同時に、11年以降は平均で7%以上の経済成長を達成し、アジア開発銀行の予測では15年の国内総生産(GDP)成長率は8.3%、16年は8.2%となる見通し。ことし11月に実施された民政移管後初の総選挙では、民主化運動の先頭に立つアウン・サン・スー・チー氏率いる最大野党の国民民主連盟が圧勝し、政権交代が実現する。

  イーストキャピタル・アセットマネジメントのチーフエコノミスト、マーカス・スベドバーグ氏(ストックホルム在勤)は、「人口や資源からみても、ミャンマー経済の潜在力は非常に高い。グローバルな金融市場に近づこうとする未開拓の国の初期段階は興味深い」と話した。昨年31年ぶりに実施された国勢調査の結果によると、人口は5148万人で、平均年齢は27歳。前回調査時点では3530万人だった。

  大和総研の杉下氏は、「アジアで取引所がないのはミャンマー、北朝鮮、ブルネイだけ。ミャンマーに取引所がないのはおかしいと思った」と指摘。大和証Gの立川敦夫ミャンマービジネス企画室長は、カンボジアやラオスのように取引所開設後も上場企業が増えない事態をミャンマー当局者は心配しており、「企業をどんどんと上場させることを期待している」と言う。

How Myanmar Stacks Up Versus Other Developing Ecnomics

(7段落に市場関係者見解、を追記します.)
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