先進国と国連は地球温暖化対策の支援約束を2020年までにどう1000億ドル(約12兆3000億円)規模に拡大させるかに従来よりも光を当てつつある。

  米欧などの3件のプログラムでは貧しい国への27億5000万ドルの支援が発表された。アフリカ開発銀行やアジア開発銀行など6つの開発機関が2020年の気候支援目標に向けて合計で少なくとも380億ドルの支援を約束した。これらのプログラムは他の団体から多額の支援を引き出す可能性がある。

  パリで11月30日開幕した国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)では、12月11日までの開催期間中にさらなる支援が発表される可能性が高い。190カ国余りが関与する中、先進国は1992年以降、途上国の気候変動対応費用の支援を約束してきたが、支援を実行する時期をめぐっては先進国と途上国の間にあつれきがある。南アフリカ共和国のズマ大統領は30日、先進国が道徳的に行動しなければならないと主張し、「われわれは先進国に対し、歴史的責任を踏まえ、先頭になって従来の約束を果たすよう強く要請する」と述べた。

  過去の国連の気候変動問題会議では、1000億ドルの支援はつかみどころのない目標のように受け止められ、先進国と途上国を隔てる大きな壁として立ちはだかってきたが、ここにきて達成の可能性が高まっているとフランスのサパン財政相は指摘。「1000億ドルの目標達成は全く手の届くところにある」と述べた。

  パリで開幕したCOP21で各国・機関が約束した主な支援は以下の通り。

・米英など11カ国は「地球環境ファシリティ(GEF)」に2億4800万ドルの拠出を約束した。GEFは後発開発途上国の気候関連プロジェクトに資金を供与する。

・ドイツやノルウェーなど欧州4カ国は途上国の温暖化ガス排出量の大規模な削減を奨励する5億ドルのプログラムを発表した。

・国連の潘基文事務総長は海面上昇で海岸が浸食される恐れのある地域に住む6億3400万人を支援することを目指したイニシアチブを発足させた。
  
・アフリカ開発銀行は気候変動問題関連の年間融資を3倍にし20年までに50億ドルとすると表明。アジア開発銀行は拠出を2倍強に拡大し同年に60億ドルとする方針を示した。世界銀行は気候変動問題対策へのコミットメントを3割強増やすと発表した。

原題:Climate Finance Programs Reap $41 Billion in Pledges in Paris(抜粋)

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