1日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発、日経平均株価はおよそ3カ月ぶりに2万円を回復した。国内設備投資の改善傾向や中国景気に対する過度の悲観が後退、前日の海外市場で進んだ為替のドル高・円安の動きも後押しした。機械や電機、輸送用機器など輸出関連、鉄鋼や商社株が上げ、前日売られた電気・ガスや証券株も上昇と東証1部の33業種中、32業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比21.70ポイント(1.4%)高の1601.95、日経平均株価は264円93銭(1.3%)高の2万12円40銭。日経平均の2万円回復は8月20日以来。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「民間企業の設備投資は景気に最も効く」とし、「日本の実体経済に疑問符が付いて上値が重かった中、企業が設備投資に資金を向けてその懸念を払しょくできるなら、日経平均2万円に乗せた後も一段高できる」との見方を示した。中国経済への悲観後退もプラス要因で、きょうの業種別上昇率上位では「設備投資関連、中国関連業種が素直に上がっている」とも話した。

  財務省から朝方発表された7-9月期の法人企業統計によると、ソフトウエアを除く設備投資は前年同期比11.2%増だった。市場予想は2.2%増、4-6月期は5.6%増だった。ゴールドマン・サックス証券は、7-9月期の国内総生産(GDP)2次速報で設備投資が前期比増加へ大きく上方修正され、GDP自体も前期比年率マイナス0.8%から小幅なプラスに修正される可能性が出てきた、とみる。アムンディ・ジャパンの吉野晶雄チーフエコノミストも、「GDPで失望感が漂っていたので安心感が広がった」としていた。

  また、きょう発表された中国11月の製造業購買担当者指数(PMI)は、49.6と市場予想と前月の数値である49.8を下回った。財新伝媒が発表した中国の製造業PMI指数は、予想の48.3に対し48.6だった。「政府版PMIは在庫調整が進んでいる上、仕入価格の低下もコストダウンにつながり、中身はみかけほど悪くない。問題になっていた中小企業を多く含む財新PMIでは予想を上回っている」と三菱UFJ国際の石金氏は分析。政府版と財新とも、「PMIが底入れしたことを確認できた」と言う。

根強いECB期待も

  11月30日のニューヨーク為替市場では、ユーロが対ドルで下落。投資家は、欧州中央銀行(ECB)が3日に開く金融政策会合で10ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)の預金金利引き下げの可能性を完全に織り込んでいる。ドル指数は3月以来の高水準に上昇、ドル・円は1ドル=123円30銭台と11月19日以来のドル高・円安水準に振れた。前日の日本株市場の終値時点は122円75銭、きょうの東京市場では122円60銭-123円20銭台で推移した。

  みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「欧州の利下げが過剰流動性やユーロの景気回復を後押しするとして、金融政策の方向性が同じ日欧株に金融緩和・通貨安ストーリーからの買いが入っている」と話す。前日の海外株式は、欧州のストックス欧州600指数が3カ月ぶり高値を付けた半面、利上げが予想されている米国株は下げた。

  東証1部33業種の上昇率上位は電気・ガス、鉄鋼、機械、証券・商品先物取引、卸売、電機、輸送用機器、非鉄金属、不動産、医薬品など。倉庫・運輸の1業種のみ下落。東証1部の売買高は20億5018万株、売買代金は2兆4304億円。上昇銘柄数は1338、下落は458。

  売買代金上位ではトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、ファナック、日立製作所、村田製作所、日東電工、新日鉄住金、塩野義製薬、クボタ、住友化学、東京ガスが上げ、JPモルガン証券が投資判断を上げた鹿島も高い。これに対し日産自動車やカシオ計算機、資生堂、コーセーは安い。

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