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日銀:引当金制度の見直しを要請-量的・質的緩和の出口で赤字回避へ

  • 出口では保有国債の低利回りと短期金利上昇で逆ざや、赤字の可能性
  • 収益上振れる局面で引当金を積み立て収益が下振れる局面で取り崩し

日本銀行は13日、2015年度以降の決算で引当金制度の見直しを行うよう、麻生太郎財務相に要請したと発表した。量的・質的金融緩和の出口に伴い日銀の財務に赤字が発生することを避けるため。

  日銀は2013年4月、2%の物価目標の達成に向けて量的・質的金融緩和を導入。主な柱として大量の長期国債を購入している。現在、買い入れた長期国債の利息収入の増加により収益が上振れているが、量的・質的金融緩和の出口で金利が上昇する局面では、保有国債の利息が低利で固定されている一方、短期金利上昇に伴う当座預金の利払い費増加などにより、収益が下振れする可能性がある。

  そのため、収益が上振れる局面で引当金を厚めに積み立て、収益が下振れる局面で引当金を取り崩すことができる制度を整備する。日銀は当期剰余金の5%相当額を法定準備金に積み立てることが義務付けられているが、14年度は財務省の認可を得て25%相当額(約2500億円)を積み立てた。法定準備金は赤字が発生した場合に取り崩すが、新たな制度では引当金を取り崩すことで赤字になりにくい収益を確保できる。

  日本経済新聞の電子版が同日伝えたところによると、日銀は年に数千億円規模の引き当ての積み増しで国庫への納付金を減らす代わりに長い目で見た自己資本比率が高まるようにする。

  JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは、日銀が量的・質的金融緩和の出口で起こる事態に備えて引当金を積み増すことは理にかなっているとしながらも、発生するかもしれない損失はそれをはるかに上回る規模になる可能性もある、としている。

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