ドル・円は121円前半、米主要指標注目-中国指標と株動向警戒

日本時間1日朝の外国為替市場では、ドル・ 円相場が1ドル=121円台前半で推移。米国の利上げ見通しが不透明な 中、きょうから発表される米国の主要経済指標に市場関係者の注目が集 まっている。

午前8時15分現在のドル・円相場は121円24銭前後。前日の海外市 場では原油先物価格の大幅上昇を背景とした米国債利回りの上昇が支え となったものの、121円台前半での値動きに終始し、1日の東京市場に かけても小幅な値動きとなっている。

三井住友銀行の山下えつ子チーフエコノミスト(ニューヨーク在 勤)は、米連邦準備制度理事会(FRB)副議長が先週末に9月利上げ を否定しなかったことで、「米経済指標を見ようという感じに今週はな っている」と説明。「個々の指標への反応は先週までに比べると大きい と思うが、決定的には雇用統計を待っている状態なので、ドル・円 は120円台はキープするが122円を超えるというのは難しいという感じで はないか」とし、121円近辺での様子見が雇用統計までは続くとみる。

一方、この日は中国で8月の製造業・非製造業購買担当者指数 (PMI)が発表される。同国の景気減速懸念の高まりが最近の世界同 時株安の背景となっており、指標結果と株式市場の反応が警戒されてい る。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、製造業PMI は49.7(予想中央値)と2月以来の50割れが見込まれている。

前日の欧米株は下落。世界経済の成長鈍化懸念と早ければ9月にも 実施される利上げの影響が嫌気され、米S&P500種株価指数は月間ベ ースで約3年ぶりの大幅安となった。

上田ハーロー外貨保証金事業部の黒川健氏は、中国指標が弱い内容 となった場合には、同国株式市場の下落がアジア株や欧米株に波及し、 「リスクオフの円買い・ドル買いの展開」になると予想。「中国リスク に警戒」と指摘している。

米利上げ時期見極め

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で1ユーロ=1.1200ドルを下回 る場面も見られたが、一方的な動きにはならず、同時刻現在は1.1216ド ル前後で推移。ユーロ・円相場は1ユーロ=135円98銭前後で取引され ている。

ブルームバーグ調査によると、この日発表される8月の米ISM (供給管理協会)製造業景況指数は52.5と4カ月ぶりの低水準が予想さ れている。前日発表された8月のシカゴ製造業景況指数は54.4と前月 の54.7から低下した。ブルームバーグ調査の予想中央値は54.5だった。

フィッシャーFRB副議長は29日、FRBが利上げを実施する前に インフレ目標の達成を待つべきではないと述べるとともに、物価圧力が 今後増大すると自信を示し、9月の利上げの可能性を残した。

黒川氏は、フィッシャー副議長の発言で9月利上げ説が再び注目さ れつつあるが、「あくまでも雇用環境とインフレのさらなる材料が前 提」だと指摘。あす以降に雇用関連指標の発表を控えて、ISM指数の 雇用指数が悪化した場合は「ドル売りに反応する」と予想している。

--取材協力:大塚美佳.